そろそろ大寒に入りますね。
一段と冷え切った朝の空気は、「寒~い!」と思うよりも、むしろキリッとした気持ちにさせてくれるような気がしませんか?
今年も、ママやお子さんたちが、野菜を楽しめるよう、さまざまなお話をしていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。
さて、この時期の畑はというと、ほとんどの野菜は霜にやられるのを避けるために収穫してしまい、春の種まきまで、土を休ませているところが多いです。
そして、畑の片隅では、枯葉を使った「腐葉土(ふようど)」という肥料を作り、暖かいお部屋で園芸カタログをながめながら、「春にはなにを作ろうかな?」と、わくわく夢をふくらませて、春を待ちわびます。
こういう時期は野菜についても、ゆっくり考えることができるのですが、あらためて思うのですが、野菜は生き物。
新鮮で、みずみずしいお野菜を、シンプルな調理でいただくのは、本当においしい!
お子さんに食べてもらいたいために、カレー味やケチャップ味で調理するのもいいけれど、たまにはシンプルに、お野菜を味わってみませんか?
「シンプルすぎて、見た目も地味だから、今まで作ったことがなかったわ」というママさん、ぜひ試してみてくださいね。
意外と食べてくれるかもしれませんよ。
シンプルな調理とは、ここでは、「茹でる」 「蒸かす」 「そのまま」 と、本当に簡単。
そこに、ちょっとだけお子さんの好きな味を用意してあげるだけ。
シンプルな調理は、もしそこでお子さんが食べなくても、別の料理に展開しやすいというメリットもあります。
たとえばサトイモ。
サトイモのもっとも簡単な調理は、蒸かしただけの「きぬかつぎ」ですね。
塩をつけるのが一般的ですが、小皿にめんつゆを入れ、お子さんに「ちょんちょん」とつけてもらって食べてもらってはいかがでしょう?
甘めの味の白みそなどもいいですね。
つるっと剥ける皮も、きっと楽しんでやってくれますよ。
もしも食べてくれなかったら、次の日にお味噌汁に入れちゃいましょう。
もう火が通っているので、すぐにお味噌汁もできちゃいます。
同じように、じゃがいもも蒸かして、バターと少々のお塩で、できますね。
食べなかったら、次の日は、フライドポテトにしちゃいましょう。
ブロッコリーやカリフラワーも、茹でただけ、キャベツは、手で大きくちぎったものを、そのまま出してみましょう。
ダイコンやニンジンは、スライサーで、うすーくスライスしたものをそのままで。
マヨネーズに少々のおろしにんにくを加えたもの、みそマヨネーズ・・・など、ディップをいろいろ用意してあげると楽しんで、どんどん食べてくれますよ。
これも、食べなかったら、次の日にはグラタンや野菜炒めなどにアレンジ。
この食べ方のポイントは、「自分で味をつけたりして、その作業が楽しい」 「お箸を使わなくても、手で持って食べられる」ということ。
すでにできあがっているものを 「はい、どうぞ」より、自分で味をつけることで、「あ、もうちょっとお塩つけてみようかな」とか、味わいながら、楽しみながら、遊び感覚で、いつの間にかたくさん食べちゃっているんですよ。
いかがでしょうか?
新鮮なおいしいお野菜が手に入ったら、ぜひこうしてお野菜そのものの味を楽しんでみてくださいね!
藤田 光樹 【野菜ソムリエ】
記事テーマ
「うちの子、野菜を食べてくれなくて・・・」と、よくママたちの会話で聞きます。野菜を育てると、食べてくれるようになりますし、他にもいいことがたくさんあります。四季を感じ、野菜を育て、収穫し、食卓を囲む、そんな「野菜を育てるくらし」を私の体験も交えながら、みなさんにも気軽に取り入れてもらえるよう、ご紹介します。