みなさんのところでは、紅葉が始まりましたか?
この頃になると、さすがに種まきなどできるものはなくなります。
落ち葉で腐葉土作りをしたりして、畑を休ませる時期です。
我が家でも、寒い中ゆっくり成長しているホウレンソウやダイコンを、時々収穫するぐらいになります。
畑シーズンもひと段落したので、今回は、子どもと野菜を育てるくらしについて、振り返ってみたいと思います。
さて、春から夏・秋、種まきや収穫を、子どもたちとたくさん楽しみました。
一生懸命取り組む姿、「自分で収穫したものだから」と食べてくれる姿・・・
もちろん、それが一番の目的でした。
でも、ひと段落してみて、ずっと心で感じていたことに整理がつきました。
それは、「子どもたちが、自由に動きまわり、ナチュラルな笑顔をしていること」に、ママとしてとても嬉しくて、たくさん見たい、と思っていること。
また、畑での会話が、食卓でもつながって話題になり、後日、どこかで野菜を見たら、また会話がつながっていくこと。
コミュニケーションもどんどん広がっていきました。
つまり、「子どもと野菜を育てること」は、子どもにとっては「野菜に触れるいいチャンス」で、ママにとっては「癒しや安らぎ、喜び」のようなものになり、野菜についての会話も増える、ということだと思います。
ヨーロッパでは、市民農園(貸し農園)が盛んで、英語で「コミュニティガーデン」と言います。
コミュニティガーデンの始まりは、1870年代、ドイツの医師により、都会の心を病んだ子どもたちの為に作った畑が最初でした。
それが、とても驚くほど良い効果があった為、急速に広まったとされています。
コミュニケーションとは、相互理解という意味です。
私も体験を通して、ヨーロッパで市民農園を「コミュニティガーデン」と呼んでいる訳が、分かったような気がしました。
また、農作業は、子どもだけでなく、なにかと心身ともに疲れてしまうことがあるママにも、とても効果があると思います。
野菜を育て、土や緑に触れるだけでもリフレッシュしたり、穏やかな気持ちになりますが、さらに「子どもの笑顔」があると、ママは、とても優しい気持ちになれます。
子どもと野菜を育てるくらしは、子どもの為だけではなく、それがあるからこそ続けられるし、忙しくて大変だったりするけど、寒い冬が終わると、「またやってみよう!」と思う理由なのかもしれません。
みなさんのお子さんは、どんな笑顔や表情を見せてくれるでしょうか?
暖かい季節になったら、ぜひチャレンジしてほしいと思います。
藤田 光樹 【野菜ソムリエ】
記事テーマ
「うちの子、野菜を食べてくれなくて・・・」と、よくママたちの会話で聞きます。野菜を育てると、食べてくれるようになりますし、他にもいいことがたくさんあります。四季を感じ、野菜を育て、収穫し、食卓を囲む、そんな「野菜を育てるくらし」を私の体験も交えながら、みなさんにも気軽に取り入れてもらえるよう、ご紹介します。