さて、いよいよ新学期が始まりましたね。私は、仕事柄、「算数が出来る子どもになってほしいのですが、どうしたらいいですか?」という質問をよく受けます。
私は、「まず、生活の中で、数を楽しむお子さんにしてくださいね」とお答えするのですが、小学校に入ったお子様のお母様には、「計算力はつけておいた方がいいですよ。」とアドバイスしています。
算数、というのは、じつは積み重ねの学科で、「1+1=2」が分からなければ、掛け算も割り算も、その先の数学も、全部わからないのです。
まさに、「たかが計算、されど計算・・・」なのです。
では、どうやれば、計算力をつけることが出来るのでしょうか?
何回も言ってきたことですが、10の補数、数の合成、数の分解等に小さい時から慣れておくことが大切です。そして、暗算が出来るように練習してみましょう。
紙も鉛筆も必要ありません。
ただ、「全部で10になるゲームをしようね」といって、ママが「2」というと、お子様が「8」と答える。そういう口で遊べるゲームを、お料理をしながらでも、お風呂の中ででもやってあげればいいのです。
車の中では、たとえば、前を走っている車のナンバーを見て、「右二つと左二つだと、どっちが大きい?」から始めればいいでしょう。そのうち、前のナンバー4つを足したらいくらかな?など問題を出してあげてみて下さいね。
計算力を付ける、暗算のコツの一つに、「概算」 があります。
たとえば、スーパーにお買い物に行かれますね? スーパーの品物というのは、半端な数が多いです。19円のガムと39円のお菓子を買った時、頭の中で、20円と40円に置き換えるのです。そうすると、20+40=60円ってすぐにでますよね。そこから、1+1=2円を引いてあげればいいのです。
ほら、簡単でしょう?
計算力を付けるためには、まず、概算に慣れること、そして答えの予測をたてるクセを付けることです。だんだん慣れてくると、198円の飲み物と、399円のお肉を買った時の代金なども、すぐに計算できるようになりますよ。
次に、計算の工夫です。
① 45×12 = 45×2×6 = 90×6 = 540
② 25×28 = 25×4×7 = 100×7 = 700
つまり、数の分解の利用ですね♪
実は、私は、 ① は違うやり方で暗算しています。
45×12 = 45×10 + 45×2 = 450+90 = 540
いかがでしょうか? どちらがやりやすいでしょうか?
もちろん、どちらのやり方でも構いません。やりやすい方法でいいのです。
整数の計算の工夫が出来たら、今度は、分数と小数がはいった計算の工夫です。
① 64×0.625= 64×8分の5 = 64÷8×5 = 8×5 = 40
② 30÷0.375= 30÷8分の3= 30÷3×8 = 80
小数は、小学校4年生、分数は小学校5年生で出てきます。
(中学受験する場合は、その一年前に習います)
これなら、暗算でとけてしまいますよね?
野球の好きなお子さんなら、打率や、防御率で・・・
お買いものが好きなお子さんなら、スーパーのセールで・・・
小数を身近なものに感じることができるはずです。
計算は出来るんです、でも、どうしても、計算ミスがなくならないんです・・・・そういう声も沢山聴きます。
ミスをなくすいくつかの方法をご紹介しますね。
1.まず、字をきれいに書く ・・・ 1と7、 0と6、 これらの見間違いが意外と多いんです。
2.見直しをする ・・・ 逆から検算をする癖をつけておくといいです。
3.集中力 ・・・ やっぱりコレです。計算ドリルを長時間ダラダラとさせることはやめた方がいいでしょう。
算数が出来るようになるには、まず、計算力から・・・
やってみてくださいね♪
☆東京・世田谷、成城学園前で算数教室を開いています。
☆10月からは、成城学園前で、「親子算数スクール」の後期(10~3月)開講です。
☆「算数工作ワークショップ」も随時、いろいろな場所で行います。
☆「暮らしの中で楽しむ算数」のセミナーを開きます。詳しい事はこちらをごらんください。
大迫 ちあき 【中学受験アドバイザー】
記事テーマ
生まれつきの子供の能力に差はありません。大切なのは、学習の「環境づくり」です。「算数って面白い!」「お勉強って楽しい!」とお子様に感じさせてみませんか?ここでは、ママと子供が楽しめる、日々の生活の中で出来る「事物学習」を中心に書いていきます。