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【コツ09】「発酵」とは「熟成」なり。急いではいけません/2012年11月

パンは発酵食品のひとつ

「発酵食品」というとヨーグルトやチーズがあり、日本特有のものでは味噌、しょうゆ、酢、みりん、漬物、納豆などがありますね。そのひとつに「パン」があります。あまり意識をしないかもしれませんが、パンは「発酵食品」です。

パン作り独特の工程「発酵」

IMGP1657.JPGそれでは、「発酵」とはいったいどんなことなのか、気になると思います。

発酵とは「微生物の働きで有機物が分解され、特定の物質を生成する現象」のことを指します。簡単に言えば、「微生物の力によって元の食べ物にはなかった旨みや栄養が追加されること」ということになります。

人にとって良ければ「発酵」、悪ければ「腐敗」と呼んでおり、ある意味とても自分勝手な表現です。従ってこの「発酵」という状態は、文化や国によっても変わってきます。納豆は日本人にとっては「発酵」ですが、もしかすると欧米人にとってみたら「腐敗」となるかもしれないのです。

発酵を急ぐとおいしくない

チーズや味噌を思い浮かべると、熟成が長いほうがおいしいという印象がありますね。パンも同様です。

発酵という工程は「熟成」と言い換えることができます。

なので、あまり急いで発酵の工程を進めないでください。発酵を早く進めたければイースト量を多く入れて、高い温度のところへ置いておけば早いスピードで発酵し、生地が大きくなります。でも発酵を急いだパン生地はアルコールの香りが強く、あまりおいしくありません。

膨らませることだけにとらわれず、是非「熟成」も意識して発酵という工程を捉えてください。

パンは2回発酵をとることが多いのですが、1回目の発酵は上記に記した「熟成」が主な目的となります。これに対して2回目の仕上げ発酵は「形を整えること」と「膨らませること」が主な目的となります。

 

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発酵に適した温度とは?

イーストが一番活動する温度は30℃前後だと言われています。50℃以上になると死滅しますし、低い温度でも活動はゆっくりになります。

でもこの温度ってなかなか設定しづらいですよね?

考え方としては【高いより低いほうが良い】【発酵時間は長くする分にはOK】と考えてください。少し発酵という工程が楽になると思います。

オーブンに発酵機能がついていれば良いのですが、ついていない場合は30℃前後の場所をおうちの中で探してみてください。ホットカーペットの上、コタツの中、冷蔵庫の上など、皆さん工夫されてます。

1次発酵はボウルの中なので、ラップをして発酵してください。仕上げ発酵は天板の上に成型されたパン生地がのった状態なので、オーブンの中で置いておくか、大きなビニール袋をかぶせて乾燥させないよう注意してください。

 

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Mama's profile/プロフィール

吉永 麻衣子

吉永 麻衣子 【パン教室主宰】

記事テーマ

コツをおさえて失敗知らず!おうちパンのあるしあわせ

ママが子供たちのために焼いた【おうちパン】が毎日食卓にあったらとってもしあわせ!パンをこねるママの姿、ふわふわふくらんでいく生地、オーブンからパンの焼ける香り。「子育てで忙しい!パン作りは難しい!」と思っているママさんへパン作りを失敗しないための小さなコツ、お手軽なレシピ、しあわせエピソード等お伝えしていきます。

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