以前「子どもの愛が重たい時」というコラムを書きましたが、今回は「子どもから愛を確かめられる時」について考えてみました。
「子どもには、愛してるよ、大事だよ、とたくさん声掛けしましょう」
と本に書いてあったり、園や学校で聞いたりします。
子どものほうから「ねえ、ママ、私のこと好き?」とか「だれが一番好き?」と確かめられたりもします。
さて、みなさんは実際に「愛してる!」と日常的に声掛けしたり、確かめる子の問いに「もちろん大好きだよ!」と答えたり、していますか?
な~んか、芝居がかってる気がして言えないのよね、というママに今日のコラムをお届けします。
「愛」を口にすることに抵抗がある方は、恋人や、夫にも言葉で愛を伝えない習慣の方でしょうか。
では、口に出された場合はどうですか?
恋人や、夫から「好きだよ、愛してるよ」と言われると嬉しい人と、もやっとする人といるようです。
また、子どもがするように「私のこと好き?」「ねえ愛してるって言って」とせがんだことがあるでしょうか。
Aタイプ 抵抗なく口にするし、抵抗なく受け取れる
Bタイプ 口にするのは抵抗あるけど、受け取るのは大歓迎
Cタイプ 口にするのは抵抗ないけど、受け取るのは抵抗がある
Dタイプ 口にするのも、受け取るのも抵抗がある
さあ、あなたはどのタイプでしょう。
Aタイプはじゃんじゃん言葉でも愛をやりとりしてください! Cタイプの方は、受け取る抵抗をなくしたくなったら個人カウンセリングへどうぞ。
今日考えたいのは「なんで言えないんだろう?」です。
Bタイプの方は、受け取るのが平気ならば、言葉で愛を伝えることへの抵抗ではなく「与えること」への抵抗かもしれませんね。
Dタイプの方は、実質重視なのかもしれません。言葉でやりとりすることよりも、態度や行動にあらわれることのほうに価値があるという感覚です。その感覚は大事にしつつ、態度や行動で愛を伝えるその時に、言葉「も」添えてみると、相手は嬉しいことでしょう。
Bタイプについて、次の章でもっと詳しく見ていきます。
「ねえ、好き?」と言われて追い詰められる気分になる時、あなたはすごく疲れているのかもしれません。
何か自分自身を吸い取られていくような、必死で守らないとつぶれてしまうような状態ではありませんか。
細かく配慮して、期待に応えて、相手のために、周りのためにと行動しすぎると、自分自身がすりへってきます。乳幼児の育児は、まさにこれが起きやすい状況。特にサポートの手がなく、パートナーも不在(がち)だったりするとたったひとりで24時間対応に陥ります。
ここで無理して「あ、でも愛してるって言わなきゃいけないんだった!」となるべく丁寧に「アイシテルヨ」と言ってみても、嘘っぽく響きませんか。自分の言動と気持ちにズレがあると、人はとても居心地が悪くなります。
そしてもったいないことに、そんな「アイシテルヨ」にはなんの効果もありません。
じゃあどうすれば?
身を削るのをやめて、自分を満たすことがまず必要です。
疲れていたら休む、周りに合わせすぎているなら、自分自身が喜ぶことを十分にやる。
「アイシテルヨ、って言いたいんだけど言えないくらい疲れちゃったから1回寝るね」
と横になってもいいのです。
「いまちょっと元気が足りないから、このCD聴く間だけ待っててくれる?」
そんな風にリクエストしてもいいのです。
まず追い詰められた自分を回復させましょう!
そういうとBタイプさんから「でも・・・」と聞こえてきそうです。まだ不安がありそうですね。
では、Bさんと私の対話形式で説明しましょう。
Bさん「『愛してるって言って』って言われたら、『言わなきゃいけない』んだと思ってました」
私「Bタイプの人は奉仕精神が高いから、応えよう応えようとしちゃうんですよね」
Bさん「でも、『今は言えない』なんて言われたら子どもが傷つかないですかね?拒否されたって」
私「言えない状態であることと、愛してないことはイコールじゃないですよね?
疲れてても愛してますよね。言いたくない気分なだけで」
Bさん「たぶん・・・」(←相当疲れてます)
私「アンパンマンが、顔が濡れてる時、力が出なくて戦えないですよね」
Bさん「?はい」
私「濡れたアンパンマンは仲間のために戦えないけど、仲間を見捨てたわけじゃないですよね」
Bさん「・・・・・そうですね」
私「新しい顔をバタコさんが届けてくれたら、また戦いますよね。仲間のために」
Bさん「はい」
私「子どもの期待に24時間応えるのが愛ではないし、愛は強要するものではないし、満たされていたら注げる・あふれてさえくるものだと思いませんか?」
Bさん「(頷く)」
私「アンパンマンの話、お子さんに通じるかしら?」
Bさん「通じそうな気がします」
私「『ママのバタコさんはこのCDを聴くことなのよ』とか『夢の中で新しい顔受け取ってくるね』とか子どもと共通の世界観の中で、わかってもらえるといいですね。母親は24時間営業の不死身マシンではないって」
Bさん「私、不死身マシンをやろうとしてました」
私「疲れと回復のステップを見せることで、お子さんは学ぶことがありますよ。
人には配慮が必要だとか、自分自身が燃え尽きない知恵とか。」
「愛してるという言葉」をせがまれる時、子どもは「何か」を求めています。
以前のコラム「ピーナツバターより欲しいもの」でも書きましたが「言葉」をせがんでも、それを本当に欲しいわけじゃないことは、多々あります。
子どもが欲しがってる「何か」に耳を傾けてみてください。
安心かな。
ふれあいかな。
関心を持って見てくれることかな。
自信かもしれない。
存在意義かもしれない。
子どもが今欲しがっている「何か」をくみ取って、それを与えることができるか考えてみてください。今は無理ならいつならできるのか。どういう方法でできるのか、工夫するのも楽しんでできたらいいですね。
もちろん、あなた自身の求めている「何か」にもちゃんと耳を傾けてあげてくださいね!
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高橋 ライチ 【コミュニケーション・カウンセラー】
記事テーマ
子どもたちには、幸せになって欲しい!ママたちの共通の願いですね。豊かなココロを育て、人とつながる「コミュニケーション力」を育み、社会へ送り出しましょう。ブライト・コミュニケーションを実践していくと、ママの人間関係もぐっとラクに楽しくなりますよ。