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子どものケンカ、どう関わればいいの?【その1】/2012年7月

ケンカをチャンスにしよう

子どもどうしのケンカについて、親の対応はいろいろ違います。割って入って仲裁する、叱る、ほっとく…どの方法がいいのか、正解がないだけに迷いますよね。

私の子どもの頃は叱られるかほっとかれるかのどちらかだった気がします。でも、コミュニケーションの視点でみると、ケンカは人間関係を学ぶとても良いチャンス。できればこの機会を生かして、子どもの力になっていくとよいですね。

今回は、「ケンカはココロを育てる機会」という視点での関わり方についてお伝えします。
気持ちを聴くところから

お友だちや、きょうだいとのケンカで悔しい想いをする経験は、子どもの情緒の発達には必要だと私は考えています。「しまった、そんなつもりじゃなかったのに」「悪かったなあ」と後悔したり反省したりすることも。「ひどいこと言われたけど、やっぱり、仲良くしたい」という気持ちや仲直りしたあとにほっとする体験も、貴重な、人間関係をよくしていく力を育むチャンスです。

なので、手や足が出ないうちは、本人たちから助けを求められるまでは放っておきます。
いやな感じでケンカ別れになって、子どもがひとりになった時や、子どもたちから助けを求められたら、「気持ちを聴く」という関わりから始めます。
気持ちとは、悔しい、悲しい、怒っている、イライラする、そんな部分です。
「どうしたの?Aくん帰っちゃって、寂しいの?でも怒ってるみたいだね」
相手への批判をどう聴く?

「Aくんなんか大嫌い!」「Bちゃんたらひどいんだよ」「あいつバカだ」

怒っているうちは勢い余って、いろんな言葉が聞こえてきますが、それには乗らないでくださいね。
「それはひどいね」と言うことは、事情がわからずに相手が悪いことに賛同してしまう形に。
「そう言われて、あなたはすごく傷ついたんだね」「悲しくて、もうバカ~って思っちゃうくらい、悔しいんだね」という風に、子どもが「今、そう感じている」だけで、相手がどうであるか、相手の行動がどうであるかを裁かない立場から聴くのです。
逆に、「そんなこと言っちゃダメでしょ!」と子どもを頭から叱ることも、本当の気持ちを言えなくしてしまう原因になります。子どもはやりきれない気持ちを、ママには話せなくなりますね。
相手が悪い、自分の子が悪い、そのどちらも言わずに子どもの話を聴いていきましょう。
裁く代わりにできる6つのステップ

仲裁とかケンカ両成敗とかいいますが、大人がそうやって解決において権力を持ってしまうことは、子どもたちの解決力が育つ機会を奪ってしまいます。

争いがあるたびに自分の正当性を証明しようとし、親や先生に言いつける、自分に有利な嘘をつく、などどんどんよくない方向へ発展するかもしれません。

裁く代わりにできることを整理すると
1、 気持ちを聴く
2、 状況を整理する
3、 状況と気持ちをあわせて、何が起こってどう感じたかをつなげる
4、 その時どうしたかったか、どうすればよかったと思うかを聴く
5、 相手の気持ちを想像する
6、 今どうしたいか、新しい行動を聴く
 
この6つのステップに分けられます。
順番どおりでなくても、自然に子どもから出てくる要素があればそれにあわせてOKです。
実際に6つのステップを使ってみると

まず「1、丁寧に気持ちを聴いて」あふれる勢いがなくなってきたら、「2、状況をもっと詳しく聴いて」いきます。

「最初は仲良く遊んでたの?」「なんて言ったの?」「それでどうしたの?」
とその時の状況を、責めたり問いただしたりすることなくただ寄り添って整理していってください。
「最初は盛り上がってたんだね」「『貸して』って言ったのに『やだ』って言われたんだね」などと、整理しながら、事実らしい部分を繰り返していきます。
 
出来事の全貌がみえてきたら、一度まとめてみます。「3、状況と気持ちをあわせて、何が起こってどう感じたかをつなげる」のです。
「Aちゃんと、このおもちゃで楽しく遊んでいた時に、あなたが『貸して』って言ったらAちゃんが『やだ』って言って貸してくれなかったから、『ずるいなあ』って思って腹が立ったのかな。それで、『もう遊ばない』って言ったらAちゃんが帰ってしまったの?あなたは自分は悪くないのに怒らせてしまった形になって、戸惑っているのかな。怒っているのに、なんで怒られるのが自分なんだという気持ちもあって。本当はもっと遊びたかったのに…」
 
うまく説明しきれない部分を補足したり、推測して尋ねたりしながら、まとめてみてください。決して「こういうことでしょ」と決めつけずに、「違うかもしれないけど、こういう風に聞こえたんだけど、合ってる?」という姿勢を忘れずに。
ここまでがステップ3です。
 
これができると、子どもは自分の気持ちをわかってもらえた!ということでかなり落ち着いてきます。この整理を繰り返していくと、子どもは起きた出来事を人に説明したり、自分の中で対象化する力がついてくるでしょう。
ステップ後半については、長くなりましたので次回【その2】に続きます!
 
 
ここまでのステップ、ぜひやってみてくださいね。
最初は、「1、気持ちを聴く」だけでもじゅうぶん子どもは勇気づけられますよ。

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高橋 ライチ

高橋 ライチ 【コミュニケーション・カウンセラー】

記事テーマ

「ココロを育てる 聴き方・伝え方♪」

子どもたちには、幸せになって欲しい!ママたちの共通の願いですね。豊かなココロを育て、人とつながる「コミュニケーション力」を育み、社会へ送り出しましょう。ブライト・コミュニケーションを実践していくと、ママの人間関係もぐっとラクに楽しくなりますよ。

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