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キノコ食堂(海草郡紀美野町)

あらゆる世代の交流の場として大賑わいの空間

2018年7月にスタートした紀美野町のこども食堂。名前は「キノコ食堂」です。「キミノコドモ食堂」の頭文字から取られています。広々とした調理場がある集会所で行われており、毎月第2金曜日の午後5時半から8時まで実施。参加費用は大人300円で高校生以下は無料です。嬉しいことに参加人数が増え続け、現在は偶数月に来る人、奇数月に来る人の2グループ制になっています。参加者の管理はSNSを活用し、参加人数およびテイクアウトかイートインかを事前に伝えるシステム。旬の食材を使った季節を感じるメニューが魅力で、毎月大勢の参加者で賑わっています。

和歌山県のこども食堂

キノコ食堂の特徴1

地域の人も心待ち!毎月150〜200食を提供

完成したテイクアウト用のお弁当とボランティアのみなさん。「家族でおいしく食べてくれる姿を思い描いて、心を込めて作っています」

持ち帰って家で食べる「テイクアウト」にするか、食堂の中で食べる「イートイン」にするか、家族それぞれのライフスタイルに合わせた楽しみ方ができることも人気の秘訣。食事の後には「お話会」など各種イベントが実施されることも。クリスマスのある12月はプレゼントを持ったサンタさんも来てくれるそうです。

キノコ食堂の特徴2

旬の食材をおいしく調理する地元ボランティアのみなさん

ボランティアの登録人数は男女含めて約20名。元教師や栄養士、看護師など、様々な職歴の方が集まり、調理場はいつも活気にあふれています。20代~60代まで世代を超えたつながりがあり、チームワークも抜群。
2018年のスタート時からキノコ食堂を支えるベテランのボランティアさんの知恵と経験が現在に引き継がれており、手際良く作業が進められていきます。
ウエルカムボードを作るなど、食事以外にも手作りの優しさがあふれる会場。有志の方から食材の提供もあり、「とても助かっています」と代表の東さん。

キノコ食堂の特徴3

会話と交流を楽しみに参加してくれる中高生ボランティア

地域の中学校と高校から毎月15人~20人程度の学生ボランティアが駆けつけ、作業をお手伝い。中には親子でボランティアに参加している生徒さんもいるそうです。
会場の準備や配膳、片付けなど、キビキビと連携の取れた動きは慣れたもの。もちろん、この後は今日のメニューをおいしくいただきます!

キノコ食堂を支える人たちにお話を聞きました

キノコ食堂代表東 紀子さん

「おいしい!」と言ってくれるみなさんの笑顔が何よりのやりがいです。そして、料理を作りながらいろんな人たちと交流できることを楽しみにしています。学年の違うお子さまを持つご家族や、転勤などで移住して来た方など、日頃顔を合わせる機会の少ない方もここなら気軽にコミュニケーションできる。それが「食」のチカラだと感じます。こうした拠点がもっと増えることを願って、これからもがんばりたいと思います。

高校生ボランティア代表はざま 有弥さん

ボランティア部の部長として部員たちと一緒にキノコ食堂に参加しています。人とおしゃべりするのが大好きなので、ここに来るのが毎回楽しみです。もちろん、食事もすごくおいしいです!現在、3年生でもうすぐ卒業ですが、ボランティアの楽しさを後輩たちにしっかり引き継ぎたいと思っています。卒業後も、キノコ食堂に顔を出して地域のみなさんとおしゃべりしたり、おいしい食事をいただきたいです。

紀美野町町長小川 裕康さん

キノコ食堂が紀美野町に住むみなさまの大切な居場所になっていることをとても嬉しく思います。食事を作るボランティアさんや食材を提供してくださる方など「地域の役に立ちたい」という熱い気持ちが、大きな輪となって広がっているのを実感します。利用者数も増え続けていることを受け、今年集会所にお米の保冷庫を設置させていただきました。キノコ食堂を拠点にもっともっと地域を盛り上げていきたいと思っています。

キノコ食堂のシンボルマークでもある「のれん」は、地元で古くから使われている柿渋染めで仕上げたもの。町内の染色家の指導のもとで地域の人たちが染めました。地域への愛があふれた「キノコ食堂」にはこれからも多くの人たちがおいしい食事と楽しい会話を求めて訪れるのでしょう。