文/Happy-Note For マタニティ 出産準備家電 家電ジャーナリスト 近藤克己
(更新日:2019.12.13)
冬は空気が乾燥する季節。特にエアコン暖房が当たり前となった現代では、室内の空気は乾燥してカラッカラ。厚生労働省では、「空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50〜60%)を保つことも効果的です」と、インフルエンザの予防のためにも室内の湿度を適度に保つことが重要であることを説明しています。
室内の空気が乾燥しているとウイルスも乾燥して軽くなり、空中を漂う時間が長くなるため体内に取り込まれやすくなります。加えて、喉の粘膜が乾いて防御機能が働かなくなるため、ウイルスの攻撃に会いやすくなるというわけです。また、乾燥するとあの嫌な静電気も発生しやすくなり、ドアノブに触れるたびに痛い思いをしたり、静電気を帯びたカーテンや壁紙がホコリ等を吸着して見た目も悪くなります。加湿器で室内の湿度を適度に保ち、同時に空気清浄機で汚れた空気を吸い取るという二面作戦がオススメです。
空気清浄機を運転しているとはいえ、定期的に窓を開けて換気しましょう。締め切った部屋は酸素濃度が低下して思考能力が落ちたり、ウイルスやハウスダストがいつまでも浮遊したり、加湿と人の呼気で湿度が高まりすぎて結露したりします。湿度が70%を超えると結露しやすくなると言われていますが、結露はカビ・ダニの温床となりますのでご注意を!
なお、加湿器の置き場所ですが、床置きではなく、高い位置に置いて部屋全体に行き渡るようにするのが基本です。窓の近く、テレビやパソコンなど精密機器の近く、人にあたる場所、エアコンの下などには置かず、できるだけ部屋の中央付近に設置しましょう。
というわけで今回はオススメの加湿器を紹介します!
水をヒーターで加熱し、発生した水蒸気で加湿するスチームタイプの加湿器です。水を100℃まで加熱するため加湿器内部に雑菌が繁殖しにくく衛生的。吹き出しがパワフルなスチーム式は短時間でお部屋を加湿できるメリットがある反面、吹き出す蒸気が熱いというデメリットがありますが、ルーミストは吹き出す時に送風ファンで空気とミックスすることで吹出温度を55℃まで下げており、万が一、子どもが触っても火傷しないようになっています。また付属のイオンフィルターを使えば水道水に含まれるスケール(カルシウムやマグネシムなどのミネラル分)の発生を抑制し、加湿器内部を清潔に保ってくれます。アロマトレイを付属しており、市販のアロマオイルを使えば好きな香りも楽しめますよ。(三菱重工冷熱 ルーミスト)
広めのLDKはなかなか湿度が上がらないという声を受けてダイニチが開発した、リビングでも使える大容量ハイパワーモデルのLXシリーズ。気化式とヒーター式を合わせたハイブリッド方式を採用しています。気化式は電気代がかからない反面、加湿能力が低くて適湿になるまでに時間がかかりますが、ハイブリッド方式を採用することでそのデメリットを補いました。立ち上がりはヒーターで加熱した温風で一気に水蒸気をお部屋に送り込み、適湿になると送風モードに自動的に切り替え、電気代を抑えながら加湿を続けます。和室16畳用のため本体サイズは大きめですが、その分ハイパワーで広めのLDKにピッタリ。新製品は清潔性も向上しています。水受けトレイに「カンタン取替えトレイカバー」を採用したことで、面倒なトレイの洗浄が不要になったのです。汚れたらトイレカバーをそのままゴミ箱にポイするだけ。また、水タンクキャンプにAg+抗菌アタッチメントEXを付属しており、銀イオンの力でトレイの雑菌繁殖を防ぎます。(ダイニチ HD-LX1019)
超音波式とヒーター式のハイブリッド方式を採用し、さらにサーキュレーター機能も併せ持つ加湿器です。超音波式は気化式より加湿能力が高く、吹出口が熱くならないというメリットがありますが、加熱やフィルターを使用しないため雑菌が繁殖しやすいというデメリットがあります。そこで、ヒーターにより一度加熱してから超音波で振動させて霧状にするというハイブリッド方式を採用することで雑菌の放出を防ぐこととしました。加湿プールに搭載した抗菌カードリッジにより運転していない時の雑菌の繁殖も抑えています。また、水の経路すべてを分解して水洗いできるようにしたことで、お手入れもしやすくなっています。一方、サーキュレーターに関しては、ファンが起こす風の力で水分を遠くまで吹き出せるため、床置きしても部屋の隅々までムラなく加湿できるようになりました。サーキュレーターは首振り機能があるので置き場所を選びません。なお、水を抜けば夏はエアコン冷房のサーキュレーターとしても利用できます。(アイリスオーヤマ RCK-5519)
真冬のとても寒い夜、どうしても暖房をつけたくなる日ってありますよね。でも、エアコン暖房はお部屋が乾き、温風が顔や体に当たって不快だし、朝起きた時に喉がカラカラになったり肌がカサカサしてイヤ。加湿器を付けたら付けたで結露が気になるし…。そんな時には、コロナのオイルレスヒーター「ノイルヒート」がオススメ。見た目はオイルヒーターなのですが、オイルを使わずに電気ヒーター管とアルミを密着させた独自の高密着ダイキャストヒーターを採用しているので、素早く暖まるのが特徴です。ファンレスで風が出ずに輻射熱と空気の対流によって暖めるので、お部屋が乾燥しません。オイルレスなので本体は軽く、女性の力でも持ち上げることができますが、キャスター付きなので移動がとてもラク。なお、表面温度は54〜60℃と触れても火傷する温度ではありませんが、それでも最大出力時には熱く感じます。特に天面が熱くなりますので、子どもが動き出して気になるようならば市販のストーブガードを使いましょう。(コロナ 「ノイルヒート」DHS-1519)