予防接種 子どもの病気 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
予防接種の接種部位について質問です。上腕か大腿かによってワクチンの効果や副反応に違いはあるのでしょうか?B型肝炎ワクチンを上腕に接種しました。しかし、大腿にするほうがワクチンの効果が高いということを耳にし、せっかく接種したのだから効果が高いほうがよかったと思ってしまいます。
ワクチンの種類または接種本数により接種部位は異なるのでしょうか?(今まで、同時接種で3本が最大ですが、上腕でしか接種されたことはありません)
ハッキリいうと、ワクチンを打つ場所が腕だろうと足だろうと効果に変わりありません。日本では少し前までは注射は腕にのみでした。今は予防接種の種類や回数が多くなって、同じ日に違うワクチンを何本か注射せざるを得ない状況もあり腕と太ももにも注射するようになりました。
日本では予防接種は筋肉よりも浅めの場所で注射針が太い神経に触らないようにするための皮下注射です。腕の注射部位は、太い神経に遠い場所が選ばれています。安全性を考慮した結果です。
しかし、海外では、いろんなワクチンの同時接種は当たり前です。検診の機会に、接種もれが無いようこの時とばかりにたくさんの種類を注射します。また、予防接種は筋肉内注射の方がより効果的とされていて海外ではインフルエンザなどのワクチン全て皮下でなく筋肉内注射です。
4歳くらいのお子さんだと腕の注射する場所が広くあり、なるべく場所を離して複数本注射できますが、0歳の乳児だと腕が短く狭いので他に注射する場所として太ももが選ばれます。
情報元はよくわかりませんが、海外でよく注射される「腕または太ももへの筋肉内注射が効果的」→「大腿部への注射が効果的」にすり替わったように思われます。
日本では何十年と上腕への皮下注射が最も安全だとして注射されてすでに効果も確認されており、注射方法も一部を除いて皮下注射が指定されているので、それをわざわざ大腿部に代えて、お医者さんが慣れていない場所へ注射をしてもらうより、今まで通り、上腕部に皮下注射してもらった方が安心安全だと私は思います。
それと、何回も注射するB型肝炎の注射などは、注射するタイミング(1回目と2回目の間隔など)と、注射回数の方が重要です。サボらないで、規定の回数をなるべくスケジュール通りに注射する方が良いです。参考になれば幸いです。
薬剤師:ねこにゃん
2017年1月10日
薬剤師で2児のママです。妊婦さんを含めたおかあさんおとうさん、おこさん家族みんなのくすりについてのギモンはもちろん、いろんな育児相談にお答えしています。予防接種についてもお答えしますのでよろしくお願いします。
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