トイレトレーニング 育児・しつけ 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
小学校低学年の女の子です。おねしょが治まらず相談します。現在、寝る前にトイレに行かせています。睡眠時間は、夜9時~翌朝6時までです。多いときは2回、最低でも1回はします。ごくたまに、トイレに起きてくれるときもあります。
このまま自然に任せて様子を見たら良いのか、小児科の先生に紹介状を書いて貰い、専門の病院を受診した方が良いのか、アドバイスをよろしくお願いいたします。
おねしょに対する治療方法は病院により様々です。また日本と欧米では全く異なります。そこで、当科ではこうやっています、というアドバイスをさせていただきます。
8歳未満の場合、「水分制限(寝る前3時間は基本的に水分は飲ませない、欲しがったら氷をしゃぶらせる)」、「寝る前にしっかり排尿させる」、「夜間はトイレに起こさない」、「おねしょしても叱らない」をしていただき、8歳まで経過観察します。
8歳を過ぎている場合には、ご希望により検査(尿検査、必要があれば膀胱造影)を行った後(病気でおねしょしている可能性を排除するため)、投薬を行います。投薬にすごくよく反応して治る子もいれば、全く反応せずに中学生になっても時々おねしょする子もいます。
昼間おしっこを漏らしてしまうことや重症の便秘がなければ、基本的には病気でおねしょが治らないという可能性は低く、投薬に抵抗があるのであれば経過観察でもよいのかもしれません。
大事なことは、本人の自覚が出てくるまではあせらない、ということだと思います。(本人が「なんとかしたい!」と思わなければ、なかなか治りませんから。)
多くの場合は膀胱の機能が未熟(おしっこがたまっているのに覚醒しない、排尿しようと思っていないのに排尿してしまう、など)なためにおねしょしており、成長発達に伴い必ず治ります。
いずれ宿泊学習など学校生活で外泊することが出てくるでしょうから、その1年から半年前までに改善傾向(ときどきおねしょしない日が出てくるとか)が出てこなければ、小児科を受診して相談した方がよいでしょう。
医師 小児外科:山田 慎一
小児外科・新生児外科医。小児外科医の存在意義を知らない人が多い世の中で、小児外科医の知名度を少しでも向上させることを考えて医療活動を行なう。
Copyright © 2011 Mikihouse child & family research and marketing institute inc. All rights reserved.
この記事にコメントしよう