ストレス、発達障がい 子どもの病気 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
3歳の娘が、急にどもるようになってしまいました。今までは、はっきりしない言葉が多いものの、どもるということはありませんでした。以前どもりは指摘してはいけない、と本で読んだことがあったので、なるべく聞き流すようにしているのですが、来年は幼稚園に入る予定なので、友達にからかわれるのもかわいそうですし、早く病院に連れていくべきか悩んでいます。
結論からいって、子どものどもりは一次性、一過性あるいは仮性と呼ばれ、叱ったり、無理に治そうとしなければ必ず治ります。はっきりしたきっかけ、例えば利き手を矯正した、下に子どもができたなどで始まるケースもあります。
あるいははっきりしないけれど言葉が爆発的に増える時期、喋りたくて必死になる時期に、もともと発音しにくい言葉にぶつかってある特定の言葉、音が出てくるとどもる場合、などです。
何かきっかけがありましたか?明らかなきっかけ、原因があり、続いているなら取り除けるものは取り除いた方がいいからです。
いずれにしても、まわりの人が心配して(当然ですが)何とか早く治そうという気持ちが悪化させます。「決して流暢に、明確に喋らせようとおもわなことが治療」と思ってください。焦りは子どもに早く流暢に喋るようにしないとというストレスを感じさせ、ますますどもってしまうでしょう。
ムカデのたとえ話がよく引用されます。ヒキガエルが、どの足から動かしはじめるんだい?と聞きます。その時から、ムカデ君の足はもつれはじめたと。
同じようなことは、(もっと頻繁ですが、)おねしょ、チック、爪噛み、指しゃぶり、神経性頻尿、性器いじりなど小児心身症と呼ばれる病気(もどき)があり、すべて同じ態度で接するよう指導しています。
そもそも、3-4歳の子が正確に、流暢に、早く言葉が喋れること自体無理があるわけで、ピアノを教えるのに最初からリストを期待してはだめなわけで、辛抱強くバイエルから、なのです。
真性と呼ばれる状態になるとやっかいです。どうか、明日から早く治そうという気持ちを捨て、家康の心境になってください。
医師 小児科:桑折 紀昭
2002年9月13日
1983年より愛媛県宇和島市で小児科クリニックを開業、99年から病院ヘ行くほどではないけれど心配なこと、病院で聞きにくいこと、聞けなかったこと、聞いたけれどよくわからなかったこと、などの質問に答えるHPを開設、2001年からは病児保育施設にも力を注いでいる。
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