すいみん 育児・しつけ 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
2才4ヶ月になりますが、オシャブリがやめられません。生後3ヶ月の時からしています。最近オシャブリをなくしてしまい、いいチャンスだと思い、買わずに1週間たちますが、夜も寝付くのに2時間ぐらいかかり(パニックみたいになる時もある)、昼寝の時もうまく寝付けず結局昼寝なしで過ごして、夜、激しくぐずったりします。
外でもよく遊ぶし、お友達も多いのですが、寝る時はオシャブリが離せません。このままもうちょっとがんばってみようか、それとも無理せず、欲しがらなくなるのを待ったほうがいいでしょうか。オシャブリは良く言う人がいないので、悩んでいます。
おしゃぶりや指しゃぶりをいつまでさせていいものかは、多くのお父さんお母さんの悩むところですね。何かをお口に入れてしゃぶるのは、お母さんのオッパイを口にしている感覚を再現して安心を得るための、一種の自己防衛のようなものと考えられます。寂しいときや甘えたいとき、なんとなく安心したい、満足したいという願望を手軽に満たしてくれるのがおしゃぶりなのです。
ですから、それを本人の納得無しに急に奪われたら、お子さんにとっては非常に不安でストレスがたまることでしょう。
お子さんがおしゃぶりをするのは寝る時だけとのことですので、本人が「おしゃぶりって赤ちゃんみたいかな?おかしいかな?」とわかり始めるころまであまり急がずに見守ってあげていいと思います。
ちなみに、おしゃぶりができるということは口ではなく鼻でちゃんと呼吸ができることを示します。人間は鼻での呼吸が基本ですので、海外ではその練習のためにおしゃぶりを使うという考え方があるくらいです。日中も手放せないなら問題かもしれませんが、一番安心したい寝るときだけなら問題ないと思います。
我が家の長男(現在4歳)は1歳になる前から指しゃぶりがはじまり、2歳すぎてもちょっとさみしいとき、ヒマなとき、テレビを見ているとき、そして寝付くときには必ず指しゃぶり。決まって左親指を吸うのでたこができていました。
私は歯科医師でしかも歯並びの矯正を専門としているため、どう扱えばいいものかと悩みました。
幸い歯並びは正常咬合だったので、本人の自覚ができるまではあまり無理やりやめさせないように、と考えました。
3歳の誕生日前頃から「たこちゃんができちゃったね、おかしいね」などと、指しゃぶりをしていることに気づかせ、本人から「3歳になったらやめるんだもーん」と言わせるまでにいたりました。
ところが、やはりなかなか習慣は抜けず、3歳過ぎにはついに爪が二枚にはがれてきました。これを見た本人は驚き、恐怖心が芽生えたのでしょう、少なくとも意識できるあいだは指しゃぶりしなくなり、爪が日に日に再生していくのを見て安心したようです。
親や祖父母も、爪の再生を「よかったね、治ってきたね。指ちゅぷちゅぷ我慢したんだ、えらいね。」と誉めました。
今では、夜中に少々していますが、日中はしなくなりました。保育園にも通っているので、お友達が指しゃぶりしていると「おかしいよね」などといい、それが自分への自覚を促がしてもいるでしょう。
私の体験を書きましたが、ご自身の目でお嬢さんにおしゃぶりが必要ない時期だと思われたら、ゆっくりと本人に気づかせて終了させてあげてください。
なお、乳歯期のおしゃぶり、指しゃぶりで前歯が噛みあわさない状態(開咬)になっていても、永久歯で必ず不正咬合になるわけではありません。
あまり長い間(小学生過ぎ)頻繁に続くと前方部の歯槽骨の発育に影響することは考えられますが、前歯の生え変わる時期(6歳ごろ)に終了していれば自然と永久歯では前歯がかみ合ってきます。
私は、乳歯期のおしゃぶり、指しゃぶりは程度のひどい開咬のときのみ少し早めにトレーニングを開始します(発音に支障がでますので)。ただし、これは強制的にではなく本人の自覚がベースのトレーニングです。自分の歯並びがどんな状態かを理解し、自らがやめようと思うように専門化がフォローするというのが理想的です。
我が家の場合は幸い(?)爪の変形で自覚しました。お嬢さんも、何らかの形でおかしいと自覚できれば、それほど周りが言わなくても自然とやめられるでしょう。
あまり指摘されると本人が落ち込んでしまいますので、できるだけおしゃぶりが減ったら誉めることでやる気をおこさせてあげてください。
医師 歯科:岡本 千春
歯科医。専門は矯正歯科。「おもしろいと思うことをする」がモットー。現在ヘルスカウンセリングを勉強中。
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