小児科なんでも 子どもの病気 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
1ヶ月健診で睾丸に水がたまっていると診断され、すぐに泌尿器科を紹介されました。早速受診すると、様子を見て大丈夫と言われ特に治療はされませんでした。睾丸の様子は、常に睾丸(ふくろ)がパンパン膨れてます。それが痛いのかどうかは分かりませんが、おむつ交換の度に嫌がって泣きます。
本人は痛みは無いのでしょうか?また、今後、どういった症状になった時に受診すればいいのでしょうか?
おそらく「陰嚢水腫」と思われます。一般的に陰嚢水腫であれば痛みはなく、睾丸の成長障害がくることもないので経過観察します。
陰嚢水腫は生後まもなく見つかった場合はほとんどが自然治癒します。まれに3才過ぎても軽快しないものもありますので、そのときは手術が必要です。(施設により多少考え方が異なります。)今後、何も変わりがなければ3才頃に外来受診してみてください。
それから、陰嚢だけではなく鼠径部も腫れてくるようであればそれは「鼠径ヘルニア」、いわゆる脱腸を合併している可能性がありますので、その時点で早めに受診してください。
医師 小児外科:山田 慎一
2002年12月 3日
陰嚢水腫といいますが、精巣(睾丸)の周りや、精巣に連なる血管や精子を通す精管の周りに、腹部からしみ出た水がたまった状態で、健診などでもよく遭遇するポピュラーな疾患です。
ほとんどのお子さんは1才くらいまでには通り道が自然にふさがれて治っていきますが、きわめて稀に2,3才を過ぎてもそのままということがあり、自然治癒の可能性は少なくなります。
注射で抜くという方法もありますが、通り道がふさがらないと再発しますし、そのたびに痛い思いもし、感染の危険も生じます。安易におこなうべきではないと思います。
ということで、お子さんの場合、月齢から考えても、今は何もする必要はありません。
医師 小児科:桑折 紀昭
2002年12月 3日
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