きょうだい 育児・しつけ 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
2人目の子どもが生まれてから夜泣きが激しくなりました。お昼寝ができなかった日は特に。眠り始めて30~1時間ほど経った頃、突然大泣きをします。20~30分ほど泣き続けます。
激しい時には1時間近く泣いていることもあります。ビショビショになる程全身に汗をかいています。
声をかけると一段と激しく泣き出します。抱っこをしたり、抱っこして歩いたりしてもほとんど効果がありません。月に2~3回ぐらい大泣きします。心配ないでしょうか?
大泣きをすると下の子が泣き声にびっくりして、下の子まで大泣きを始めます。ストレスが関係しているのでしょうか?よい対処方法がありましたら教えていただけますでしょうか?
夜泣きの原因は様々で、全くわからない場合もあります。
乳幼児の場合、明らかな例としては、親戚が集まってお祝いをしたとか、初めて予防接種を受けたとかから始まったり、蟯虫がいる、など、年長児では、怖いテレビを見たとか、よくわからない場合として、暑すぎる、寒すぎ る、衣服がしわになってそこが自由にならない、髪が毛玉になって痛い、鼻が詰まる、のどが乾く、等々。
暑かったり、寒かったり、住環境のチェックは必要でしょう。大人でも寝苦しいですね。
1歳も過ぎると、日々の様々な出来事が記憶され興奮、不安、などの原因となっているのかもしれません。
ただ、お子さんの場合、2人目のお子さんが生まれてから夜泣きが激しくなりましたとあり、夜泣きそのものではなく、甘え、いわゆる赤ちゃん返り的なものかもしれませんね。
そもそも子どもの睡眠パターンは、大人と違って、浅い眠りと覚醒を短時間で繰り返していて、ですから幼稚園くらいでもお昼寝がいるわけです。
そのパターンを誤解して、寝ない子だ、どうしたら続けて長く寝るのかなどと神経質になり始めると、子どもも落ち着かなくなってしまいます。
ちなみに、欧米ではほとんどこうしたことは問題視されず、それは、早い時期から子どもは夫婦と別の部屋に寝かされ、住環境構造から少々泣いても聞こえず、すぐ飛んでいくなどということがないからだといわれています
ということで、対策はあまりありません。その部屋でいくらなだめても駄目、別の部屋へ行くか、外へ出るか、確実なのはドライブです。母親の胎内環境に近い状態が、安心感を与えるといわれ、そうした音や振動を作り出す器具も売られているようですが、いかがでしょうか?
治療対象は、お母さんがノイローゼになったり、隣人から抗議があったり、夫婦仲が悪くなったり…。そんな場合投薬することがありますが、子どもになるべく薬は飲ませたくないですね。
奇応丸も、効く場合がありますが、それはむしろ親がそれで効くだろうと暗示にかかり、落ち着くことが逆に子どもさんに良い影響を与えるからと解釈されています。
もちろん、その子その子の性格はあります。12時間以上寝るが大丈夫かというご相談もあります。「カンの虫が出ている」とか、「虫が湧いている」とか「癇癪持ちだ」…。
他人は勝手なことを言うものですが、見方を変えれば、繊細な、良い意味で、ナーバスな子だとも解釈されます。
いずれにせよ、育児の基本は「食う、寝る、遊ぶ」ではなく、「遊ぶ、食う、寝る」です。
たくさん、たくさん楽しく遊んでやれば、様々な問題は解決していきます。しんどいかもしれませんが、寝かそうという意識を少なくして、早く起こし、しっかり遊んでやろうという気持ちで相手してやってください。
それと、下にお子さんができた場合、当然、大なり小なり様々なトラブルが生じますが、いままで以上にしっかり甘えさせてやる必要があります。
医師 小児科:桑折 紀昭
2002年10月22日
1983年より愛媛県宇和島市で小児科クリニックを開業、99年から病院ヘ行くほどではないけれど心配なこと、病院で聞きにくいこと、聞けなかったこと、聞いたけれどよくわからなかったこと、などの質問に答えるHPを開設、2001年からは病児保育施設にも力を注いでいる。
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