アレルギー 子どもの病気 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
春先になって花粉が飛ぶ季節になると、ある日突然くしゃみを連発し、そのあと鼻水、鼻詰まり、そして咳といつもお決まりのコースをたどります。
アレルギー検査をしたところ、スギ花粉にはアレルギーはなく、ハウスダストとダニにアレルギーを持っています。去年も同じ症状で5月の中旬にパタッと症状がとまりました。本人は鼻がつまって咳がでてはいますが、いたって元気です。
昼間は多少咳き込む程度で食事も普通にとれているのですが、夜寝入ってから1時間ほどすると咳こみをはじめ2~3回に1回は吐いてしまいます。吐き終わるとすっきりするのか、そのあとは朝までぐっすりです。
咳だけならいいのですが、ひんぱんに吐くのが心配です。まだ小さいからしょうがないことなのでしょうか、他に治療が必要なのでしょうか。クスリは朝晩リザベンドライシロップを飲んでいます。
まず、検査の判断ですが、ハウスダスト、ダニは通常通年性の症状を呈しますが、文面からは季節性のようです。検査が陰性でも、症状のほうを重視し、この季節に入る前からの予防を今後なさると、より効果的な治療ができます。
一方、咳込みの件ですが、アレルギー体質のお子さんでももちろん感染症に罹患します。吐くほどの咳はいずれにせよつらいもの、リザベンは、抗アレルギー剤ですが、咳止め、あるいは抗生物質を併用されてはどうでしょうか。
ついついアレルギー単独の症状と思いがちになる傾向があります。花粉症の時期は、インフルエンザを含め感染症の多い時期でもあります。
医師 小児科:桑折 紀昭
2001年4月 3日
鼻汁のうちで、後方の咽喉に流れ落ちていくものを後鼻漏と呼んでいます。昼間は、流れ落ちてくる後鼻漏を上手く飲み込んでいますが、寝入りばなとか明け方は、体位からも、昼間よりもたくさんの後鼻漏が流れ落ちてくる上に、本人が無意識状態であるために、後鼻漏を気管の入り口の方に入れてしまいやすく(誤嚥しやすく)、痰がからんだような激しい咳が出現します。
一方、後鼻漏は、最終的に、食道を通って胃内に飲み込まれますが、きれいなものではないので、鼻炎期間中に長期に渡って飲み込むと、胃が荒れてきます。この結果、咳込みをきっかけに嘔吐を伴うようになります。
対策としては、食欲がある場合も、夕ご飯は、少し軽めに、または、早めに済ませ、就寝時に、食事内容が胃を通過しているようにしてあげてください。
普通は、2-3時間で通過しますが、現在は、多少、遅れている可能性がありますから、就寝時刻の3-4時間前に食事が済んでいるのが理想的ですが、出来るだけ早めに済ませるということでよいと思います。
また、鼻汁が多い時期は、夕方ぐらいに、耳鼻科の先生に、吸引・吸入処置を受けられるのも良いかもしれません。また、小児科で、胃粘膜保護剤を処方してもらわれてもよいでしょう。
医師 小児科:横山 俊之
2001年3月30日
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