妊娠 結婚・妊娠・出産 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
1年半くらい、だるさ、寒気が断続的に続き、しんどくて毎日をだましだまし送っているというような状態です。
内科と婦人科で調べてもらったのですが特に悪いところがあるわけではないといわれ、漢方薬(補中益気湯)を飲んでいます。血圧は低いです。
最近、友人から全く同じよ うな症状で甲状腺機能障害と言われたという人のことを聞きました。その人は薬を飲んで全快したそうです。
私が内科で受けた検査の項目の中にその病気が入っていたかどうかわからないのですが、それはどんな病気で、病院に行くとば内科でいいのか、妊娠中なら治療できるのか、などが知りたいです。
だるさ、寒気、低血圧などの症状は、甲状腺機能低下症が疑われます。
甲状腺はのど仏の下にある蝶の形をした臓器で、甲状腺ホルモンを作っています。甲状腺ホルモンは、一言で言えば「元気のもと」のようなもので、からだの代謝を活発にします。
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの産生が少なくなってしまう病気です。
甲状腺機能低下症の大部分は、橋本病です。女性の10人に1人は橋本病があります。橋本病は、免疫の異常が原因で、自分の甲状腺に自分のリンパ球が攻撃してしまう病気です。
そのため、慢性の炎症が起こり、甲状腺細胞が減り、甲状腺ホルモンの不足をきたします。
通常の場合、血液を採り、甲状腺ホルモンおよび甲状腺刺激ホルモン(甲状腺ホルモンの合成・分泌を調整するホルモンです)・甲状腺自己抗体を検査して、診断されます。
治療は、不足している分の甲状腺ホルモンを補うことを行います。
通常は、チラーヂンS という内服薬を用いる場合が多いです。もちろん妊娠中は治療できますし、妊娠中は(甲状腺機能低下症であれば)絶対に治療が必要です。
妊娠中に甲状腺ホルモンの不足がありますと、胎児の発育・発達に支障を生じる可能性があります。
かかりつけの医療機関で甲状腺の検査をしてあるかどうかは、尋ねれば教えてもらえるはずです。
かかりつけの内科医が甲状腺について十分診療経験があれば良いのですが、もしあまりないようでしたら、甲状腺専門医を受診されるほうが良いでしょう。病院の内分泌内科を受診してください。
医師 内科:宮下 和也
内科医。内分泌代謝・アレルギー・感染症が専門。親子の健康を守るため親切・丁寧な診療を心がけている。インターネット医科大学教授(甲状腺科および感染症内科)を併任。
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