予防接種 子どもの病気 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
同居している義理の弟がB型肝炎と診断され、現在潜伏期間のようです。肝炎という病気自体の知識も少ないので、同居している上でどのようなことに気をつけたらいいか教えてください。
特に、子どもには何を気をつけたら良いのでしょうか?(外出時以外は母乳・離乳食は2回・お風呂は別に入っています)
B型肝炎の場合、原則として、血液を介した感染です。血液検査で、e抗原陽性の場合、血液中のウイルス量が多いため、移りやすい状態であり、逆に、e抗体陽性では血液中のウイルス量が少なく、移りにくい状態です。
現在では、子宮内、あるいは、産道内感染による母児間感染例が多いのですが、他に、汚染された血液を介した水平感染もあります。
さらに、すべての体液は原則として感染源となりますから、口移しや歯ブラシの共有は避けましょう。夫婦間では性交渉に伴う水平感染もあります。
現在、8ヶ月の赤ちゃんですが、万一、B型肝炎ウイルスに暴露した場合、免疫学的反応が弱いために、生涯、キャリアー(保菌者)となってしまう確率が高いですから、特に、義理の弟さんがe抗原陽性の場合は、水平感染予防の目的で、自費にはなってしまいますが、赤ちゃんにB型肝炎ワクチンを接種してあげておくことが最も安全な対策となります。
※2016年10月からB型肝炎ワクチンは定期接種となります。
医師 小児科:横山 俊之
2001年2月13日
小児科・アレルギー科・内科医。日本小児科学会専門医。多くの時間を過ごす家庭での保育・看護を詳しく説明。スローガンは「病名よりも病態の理解を!」、座右の銘は「鼻閉と便秘で風邪はこじれる」
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