予防接種 子どもの病気 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
1歳になった息子ですが、アレルギー検査で卵白アレルギーと判明しました。卵白を食べると、量にもよりますが、ほっぺが赤くなる程度で、本人は、特別痒がったりもしません。
1歳になったので、麻疹の予防接種を受けたいのですが、麻疹の予防接種は卵アレルギーの子は受けれないと聞きました。
卵白アレルギーが治ってから受けた方がよろしいのでしょうか?最近、この辺りでは麻疹が流行っていると聞き、どうしたものかと悩んでいます。
麻疹の予防接種は卵アレルギーの子は受けれないというのは、原則で、実際事故報告はありません。私は、躊躇せず実施しています。
かかりつけの先生とご相談の上、心配でしたら事前にテストを受け、早めに接種してください。麻疹は、乳幼児にとって、重い病気です。
医師 小児科:桑折 紀昭
2001年4月13日
麻疹生ワクチンは、ニワトリ胚細胞の組織培養を用いて作られており、卵そのものを使用しているわけではないため、卵アレルギーの方も接種は可能です。
最近では、麻疹生ワクチンによるアレルギー反応は、卵白アレルギーが原因ではなく、むしろ、大部分は、ワクチンの安定剤として添加されていたゼラチンに対するアレルギー反応と解釈されています。現在は、ワクチンからゼラチンも除去されていますので、より安心して接種できる状況となっています。
また、卵白による食事性アレルギーは、通常、妊娠期間中、あるいは、授乳期間中に、お母さんが摂取された卵白成分が、経胎盤性、あるいは、経母乳性に赤ちゃんに伝わる結果、次第に、過敏性を獲得していくものですが、生後7-8ヶ月以降、消化能力が高まると、軽快する傾向を示します。
もちろん、卵白そのものは、アレルゲン性が高く、しかも、栄養価はほとんどありませんから、今しばらく、摂取は控えておく方が良いと思います。
結論として、今回の血液検査の結果で、麻疹ワクチンを延期する必要はありません。ご指摘のように、延期しているうちに、麻疹にかかる方が不利益が大きいと思われます。
アレルギー反応が心配な場合は、念のために、抗アレルギー剤(商品名ザジテンなど)を事前に内服しながら、接種を受けるという方法もあります。
※2006年4月より、麻疹・風疹混合(MR)ワクチンとなっています。
医師 小児科:横山 俊之
2001年4月13日
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