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会うくらいならまず感染しません。その接種したお子さんの便から2ヶ月ほどウイルスが検出されることもまれにありますが、それを手につけてなめない限りは感染する心配はないのです。

医師 耳鼻咽喉科：砂山 恵子
2001年4月17日

経口生ワクチンであるポリオワクチン接種後、約4－6週間、便中にワクチンウイルスが排泄されます。このため、オムツが取れていない乳児が集団生活している乳児院などでは、接種された乳児から排泄されたウイルスが、未接種の乳児に確実に感染しているようです(糞口感染)。

しかし、ワクチンに使用されているポリオウイルスは、神経毒性を低下させ、弱毒化されたウイルスであるため、感染した乳児にポリオが発病することは極めて稀と考えられています(元々、ポリオは不顕性感染の多い疾患で、感染しても、小児麻痺として、発病する確率は100人に1人程度です)。

しかし、RNAウイルスであるポリオウイルスは腸管内で増殖を繰り返している間に、遺伝子変異を起こしやすく、稀ながら、元の神経毒性を回復したウイルスが排泄されてくることがあります。
このために、200万分の1以下の確率ではありますが、濃厚な接触により、未接種の乳児がポリオを発病する可能性があります。

あまり神経質になる必要はありませんが、また、そのために人間関係が拗れてもいけないのですが、接種された赤ちゃんと接種されていない赤ちゃん同士が、あえて、隣り合って、おむつ交換をするというような状況は避けておくほうが良いのだろうと思います。
もちろん、糞便の始末さえきちんと出来ていれば、短時間一緒に過ごす程度で感染することはありません。


※単独の不活化ポリオワクチンは、2012年9月1日、4種混合ワクチン（ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオ）は、2012年11月1日に導入されました。

医師 小児科：横山 俊之
2001年4月17日