耳鼻咽喉 子どもの病気 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
3歳になる娘のよだれが一向に減るどころか、前掛けを2枚重ねにしないと10分も持たないで取り替えなければいけないような状態です。常にだらだらとたれていてとまりません。じきにとまると思っていたのですが、友人から耳鼻咽喉系で悪いところがあるのかも…といわれ、思い切って相談してみることにしました。
精神状態が不安定でも、そういうことがあるのかなーとか毎日毎日いろいろ考えてしまいます。どんなところに原因があるのか、教えてください。
言うまでもなく、「よだれ」というのは、自然に口の外へ流れ出た唾液をいうわけですが、赤ちゃんがしきりによだれを流すようになるのは、乳歯が生え始める7ヶ月前後とされています。
赤ちゃんがよだれを流すことのひとつの原因は、唾液の分泌量の増加にあることが推測されますが、それだけでもなさそうです。
と言うのは,大人は1日に1~1.5Lもの大量の唾液を分泌しますが、よだれを流すことはめったにありません。これは、われわれが無意識に唾液を飲み込んでいることによるものです。
つまり、生後7ヶ月前後の赤ちゃんは,唾液の分泌量が増加してきているのに、これを無意識に飲み込むという動作が未発達であるために、よだれを出すことが多いと考えられます。
よだれの多少は、唾液の分泌量だけに左右されるものではなく、唾液を飲み込むという動作と、重要な関係にあるわけです。
いずれにしても、赤ちゃんは、ある時期はいわば生理的によだれを流すもので、その量が多少多くても心配の必要はありませんが、よだれの量が急増してきたというような場合には、口内炎、虫歯のような原因を考えてみる必要があります。
さて、お子さんのように年齢が少し高い場合ですが、理由は同じです。ただ、唾液を飲み込まない原因がちょっと違うわけで、物事の集中しやすい子、知的に障害のある子、アレルギー性鼻炎も含め、鼻呼吸に問題のある子に多くみられます。
そろそろ減ってくる時期ですが、遊びに夢中になってよだれが出てきたとき、しかるのではなく、指摘してやることです。個人差がありますが、もうこの年齢になれば、ハンカチなども持たせ、自覚させることでずいぶん減ると思います。
医師 小児科:桑折 紀昭
2001年2月14日
1983年より愛媛県宇和島市で小児科クリニックを開業、99年から病院ヘ行くほどではないけれど心配なこと、病院で聞きにくいこと、聞けなかったこと、聞いたけれどよくわからなかったこと、などの質問に答えるHPを開設、2001年からは病児保育施設にも力を注いでいる。
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