小児科なんでも 子どもの病気 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
横抱き、立て抱きは首がすわってからの方が良いそうですが、首がすわらないうちに立て抱きをしていると、健康上どのような問題があるのでしょうか?以前、チャイルドシートのCMで「酸素飽和度」の点から良くないというのを見ましたし、抱っこひもの説明書にも「立て抱きは首がすわってから」と書いてありました。
子供は立て抱きの方が気に入っているらしく、立て抱きの方が泣き止むので、生後間もない頃から立て抱きばかりしていましたが、将来何らかの影響が出るのでしょうか?
立て抱きがいけないということはないのですが、首がすわっていないと、何かの拍子にがくんと外力が加わる危険があるので、そのように指導している育児書が多いですね。
横抱きにしても、気を許して頭を支えていないと同じようなことがおこる可能性があります。ShakingBabySyndromというのがあって、激しく赤ちゃんを揺すると、脳血管や、頚髄を損傷する危険があるのです。もちろん、首のすわった子でも、暴力的に揺すると危険です。
ただ、むかしから、あかちゃんの抱き方は、民族によってもいろいろで、要はそのへんの注意さえすれば心配ないということです。
そもそも、赤ちゃんにも、それぞれ好みの抱かれかたがあり、大人にもそれぞれ利き腕とかの関係で、やはり好みの抱き方があります。
一方、酸素飽和度の件ですが、スリング式のキャリアは世界中で使われてきましたが、新生児や、乳児早期のお子さんはスリングに入れて抱くと身を縮めているような姿勢になりますが、赤ちゃんは、そもそも子宮の中では身を縮めていたのですから、この姿勢のほうがふつうで、大の字に寝る方がどこかに異常がある可能性があります。
医師 小児科:桑折 紀昭
2001年2月 7日
1983年より愛媛県宇和島市で小児科クリニックを開業、99年から病院ヘ行くほどではないけれど心配なこと、病院で聞きにくいこと、聞けなかったこと、聞いたけれどよくわからなかったこと、などの質問に答えるHPを開設、2001年からは病児保育施設にも力を注いでいる。
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