発熱、かぜ 子どもの病気 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
4歳で初めて「熱性けいれん」を起こしました。前日から高熱が出ており、その日も40度の熱がありました。
今後、ひきつけ止めの薬を使うように言われたのですが、薬の副作用はないのでしょうか?薬は使うべきですか?
単純性熱性けいれんと思われ、それ自体心配はありませんが、一度おこしたお子さんは、また将来発熱時に繰り返す確率が高く、頻回に起こすと、二次的障害も危惧されており、予防をするというのが支配的考えです。
副作用は、適切な使用量、使用法を守れば問題はありません。
医師 小児科:桑折 紀昭
熱性けいれんは一般に、単純性熱性けいれんと複雑性熱性けいれんに分けらます。
単純性熱性けいれんは家族歴にてんかんのない、6ヶ月から6歳までの発育発達に問題のない乳幼児に認められ、38.0度以上の発熱に伴って出現する左右差がない全身性けいれんで、持続時間が5-10分以内(最大20分以内)で、短時間に反復することのないもので、けいれん後に神経学的後遺症を残さないとされています。
複雑性熱性けいれんは上記の条件が1つ以上外れた場合をさします。
以下、単純性熱性けいれんを前提として述べたいと思いますが、この場合、間欠的予防法といって、熱発早期に熱性けいれん予防用の主として座薬(商品名ダイアップ座薬)を8時間ごとに2回使用して、様子を見る処置を行います。予防効果は80%程度あるといわれています。
今回、4歳でのけいれんということで、単純性熱性けいれんで構わないと思われるのですが、やや大きい年齢ではありますから、繰り返すような場合は、脳波や頭部CT等の検査が必要なこともあります。
熱性けいれんそのものの繰り返しによって、てんかんに移行することはないと考えられていますが、けいれんは脳細胞の過剰興奮状態ですから、一回でも少ない方がよいので、積極的に予防されることをお勧めします。
少なくとも、解熱剤を使用する場合は、その30分以上前に、ダイアップ座薬を使ってください。
解熱剤で、過剰に体温が下がると、その効果がなくなった頃、再度、体温が急上昇して、ひきつける場合があります。
また、ダイアップ座薬を一回使用したけれども、8時間後には解熱していたと言う場合は、2回目の使用を省略すれば良いです。ダイアップ座薬は本来、傾眠・鎮静効果のある薬ですので、使用後、多少、眠気、ふらつきがあるかもしれません。
しかし、熱性けいれんを心配して使う状況で、元気に飛び回っているということは考え難いことであり、横になって安静に努めているわけですから、傾眠・鎮静効果は、発熱に伴う不眠やいらいらを軽減し、むしろ好ましい作用となります。
医師 小児科:横山 俊之
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