小児科なんでも 子どもの病気 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
お座りができた!と思ったら、娘は次にはいはいをしないでお座りの姿勢のまま移動するようになってしまいました。やっと11ヶ月になってはいはいを始めても、早く目的地に着けるお座りスタイルがメインのままでした。
そして1才2ヶ月でつかまり立ちをしたのですが、その様子がなんだか変。足全体にかけるべき重心が、内側だけにかかっているようなんです。
赤ちゃんは、節目となる月齢ごとに寝返り、はいはいと段階を踏んで発達していきます。けれどもなかには、多少異なる発達の経路をたどる子もいるのです。
そのひとつが、はいはいの代わりに座ったまま腰をゆすって移動するタイプ。シャッフリングベビーと呼ばれる赤ちゃんです(シャッフリングベビーが表われるのは、家系の特徴としてとらえられることもあるようです)。
シャッフリングベビーは、腹ばいの体勢や寝返りを好まず、また両脇を支えて抱き上げたり、その後、床に降ろそうとしたりしても、下肢を折り曲げたままの姿勢を保って足を伸ばそうとしません。そしてお座り以降の発達が遅れがちになることが多いようです。
しかし、1才6ヶ月~2才ぐらいになれば歩き出し、その後は正常な発達を。また歩き始めれば、下肢全体の成長もほかの子に徐々に追いついていきます。
娘さんもたぶんシャッフリングベビーなのでしょう。立ち方が内側に傾いているのは、もしかしたら扁平足なのかもしれません。しかし、このような赤ちゃんのなかに、ときとして神経筋疾患や脳性麻痺が潜んでいる可能性も。
ですから1才6ヶ月健診では、これらの病気について必ずチェックしてもらってくださいね。
医師 小児科:羽根靖之
医療法人童心会理事長。医学博士、小児科専門医。順天堂大学医学部卒業。東京女子医大および三重大学医学部にて研修。国立三重病院腎臓病棟主任、県立志摩病院小児科医長等を経て、平成5年に開業。現在は分院の「志摩こどもの城クリニック」(三重県志摩市)で病児保育を、本院の「はね小児科医院」(三重県鳥羽市)では発達障害児のデイケアサービスにも取り組んでいる。
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