ママのためのぷち心理学
現代のような刺激の多い環境の中で暮らしていると、子育て中のママやパパも、何かとストレスを感じる場面が少なくないでしょう。でも、子どもたちには、いつも笑顔を向けてあげたいですね。そこで、ストレス対策が必要になります。
これについては、すでにいろいろな対策が出回っています。たとえば、リラックスするために、ペットと触れ合ったり、ぬるめのお風呂にゆっくりとつかったり、静かに瞑想をしたり、ヨガやあるいはジョギング・散歩するなどですね。中には、好きな音楽を聞くという方もいらっしゃるでしょう。実は、この音楽を使うという方法、手軽で、しかも素早く効果が表れるという点で、とてもお勧めできるものです。その効果の素早さを明らかにした研究があります。
心理学者で神経科学者でもあるカルファたちは、次のような実験をしました。たとえば大学生に、人前でスピーチをしてほしいので、今からすぐ準備をするようにと伝え、実際にスピーチをしてもらいます。たいていの人は「えっ、急に?」と驚き緊張しますから、ストレスホルモンのコルチゾールがたくさん分泌されます。スピーチが終わってから、彼らを2つのグループに分けます。1つは、静かに休憩するグループ、そしてもう1つは、心を落ち着かせる癒し系の音楽を聴くグループです。
すると、静かに休んでいた人たちは、緊張する作業が終了したにもかかわらず、しばらくはストレスホルモンが増え続け、終了後15分くらい経ってから最大値になりました。そこからは、ようやく下がり始めます。
一方、音楽を聴いたグループでは、聴き始めてすぐに、ストレスホルモンがどんどん減少していきました。つまり、静かに休憩するよりも、音楽を聴いた方が、早くストレス状態から回復し、心を整えることができたのです。
この結果は、私たちに、音楽の効果がいかに大きいかを教えてくれます。癒し系音楽にもいろいろなものがありますが、やはり自分の好みの曲を選ぶのがよいでしょう。そして、音楽の即効性は、もちろん子どもたちにも有効だと考えられますから、ママ・パパだけでなく、お子さんが苛立っている時にも、ぜひ活用していただければと思います。
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