ママのためのぷち心理学
「ママー、ハサミどこー?」最近工作に夢中のリオちゃん、おもちゃ箱を床にひっくり返して、子ども用のハサミを探しています。そのハサミは、プラスチック製で先が丸く、リオちゃんの工作用に買ったばかりなのですが…。
「ええっ、ママ知らないわよ。リオちゃん、昨日も使ってたじゃない」
「だって、ないんだもん」
「ママ、ごはんの支度で忙しいのに…。あ、子ども部屋のおもちゃ全部出したのね!?さっき片づけたばっかりなのに!」
こんな経験はありませんか?
探しものでイライラしたり時間を無駄にしたりするのは避けたいですよね。それでは、「お片づけの法則」を活用してみるのはいかがでしょうか。お片づけの法則とは、思わずそこにものを戻したくなる環境を用意すれば片づくということです。具体的に見ていきましょう。
まず1つ目に、小さい子どもたちは通常リビングで遊ぶため、できるだけリビングの中にものの置き場所を用意すること。リビングから離れた場所では、「移動」というアクションが必要になるため、ものを戻しにくくなります。
2つ目に、ものの置き場所をわかりやすくシンプルにすること。子どもたちの目線の低さやものの見分けが素早くできないことなどに配慮してあげることが必要です。また、手先がまだ器用ではないため、複雑な収納は期待できません。
3つ目に、ハサミやノリなど、使う時にサッと取り出したいもの、特に行方不明になりやすいものは、戻す場所を目で見てわかるように示すこと。戻してほしい場所に、ハサミなどの絵を描いておいたり写真を貼り付けておくと、そこに戻した<なります。
たとえば、玄関で靴をそろえて置く習慣をつけるために、チョークで子ども靴の形を描いておく方法がよく知られていますね。玄関のたたきに靴底の形が描かれていれば、何となくそこに靴を置きたくなるものです。
この「何となくそうしたくなる環境」は、心理学者ギブソンの言う「アフォーダンス」です。つまり、環境が自然にある行動を誘発するということです。このアフォーダンスをうまく利用することで、口うるさく注意しなくてもよくなります。お片づけの法則を使って、ママのストレスをぜひ減らしましょう。
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