ママのためのぷち心理学
「上手にお絵かきできたね」などと、子どもががんばったことをほめてあげるのはとても大切。たとえ大人の目から見ると本当はうまくできていなかったとしても、ほめられることによって、子どもたちは嬉しく誇らしい気持ちになります。また、笑顔でほめてくれるママやパパを、ますます大好きになり、親子関係もよくなることでしょう。
でも、ほめることの効果は、こうした嬉しい気持ちや、よい関係を築くことだけに留まりません。ほめ言葉には、ちょっとした魔法のような効果があるのです。
心理学者のミラーたちは、次のような実験を行いました。ある子どもたちには、「あなたは算数がとてもよくできるね」と、ほめ言葉をかけました。別の子どもたちには、「算数がよくできるようにならなければいけないよ」と説得しました。
すると、説得された子どもたちより、ほめ言葉をかけられた子どもたちの方が自信が高まり、算数の成績もよくなったのです。
つまり、ほめられた子どもたちは、「自分は算数がよくできるんだ」という一種の暗示にかかったと考えることができます。ほめ言葉には、このように自信や成績を高める、まるで魔法のような効果があるのです。
ただし、手当たり次第にほめればよいというものではありません。子どもであっても、ある程度大きくなると、とってつけたような不自然なほめ方には、首を傾げてしまうでしょう。子どもたちは、自分ががんばったり、上手にできたことに対して誇らしさを感じ、それをほめてほしいものです。「ママ見て。上手にできたでしょう」という気持ちをしっかり受け止めてあげることが大切です。
また、ちょっと自信なさそうなときでも、「上手ね。その調子よ」とほめられることで嬉しくなり、自信を持って前に進めるため、本当に上達していくことが多いのです。
効果的なほめ言葉のポイントは、子どもをよく観察することです。その上で、たとえ小さなことであっても、子ども自身が納得できるようなよい点を上手に見つけ、「ママはいつでも、あなたのことをちゃんと見ていて、応援しているよ」というメッセージを込めて、ほめ言葉をたくさんかけてあげましょう。
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