ママのためのぷち心理学
かわいいわが子のはずだけど、たび重なる反抗や悪態、いたずらなどで、時にはママの怒りが頂点に達することも。イライラ、カリカリして気分は最悪。「あー、誰かに聞いてほしい」というわけで、帰宅後の夫に気持ちを伝えます。ところが夫は、「だから、何?」「要点だけ話してくれる?」などと、まるでこちらの神経を逆なでするような応答。あるいはまた、きちんと話を聞いていなかったり、「わかった、わかった」と受け流したり、途中でさえぎって「続きはまたあとにして」などと言い出す始末。そんな対応をされると、ママの怒りはさらに増幅していきます。
もちろん、すべての夫がこうだというわけではありません。でも、多かれ少なかれ、このような経験を持つママたちは多いようです。これは、いったいなぜでしょう? それは、話すことの目的のとらえ方が、違っているからかもしれません。ある人たちにとって、会話は結論を出すための手段ですが、別の人たちにとっては、心を通わせたり、気持ちを分かち合うための手段なのです。後者の目的は、時として夫には理解されにくいこともあるようです。
でも、たとえわかってもらえなくても、誰かに話すだけで心が落ち着くことも多いのです。心理学者のリュボミルスキーは、最悪のできごとであっても、その体験を話すことによって、話す前よりも精神的健康や人生への満足度の自己評価が高まることを実験的に明らかにしました。ですから、その日にあった嫌なことや腹の立つことを夫に聞いてもらうのは、精神衛生によいことと言えそうです。
夫に比較的余裕がある時を選んで、「嫌な気分を持ち越さないために、あなたに話してしまいたいの。うなずきながら、ただ聞いてくれるだけでいいから」というふうに、さりげなく目的を明らかにした上で話を始めるのも一つの方法でしょう。そして、なるべく冷静に、話を整理しながら伝えるのがポイントです。
もちろん、聞き役は夫以外でもOKです。嫌なことはさらっと話して気持ちを切り替え、心をいつも安定した状態に保っておきたいですね。
Copyright © 2011 Mikihouse child & family research and marketing institute inc. All rights reserved.
この記事にコメントしよう