FP福耳先生の家計見直し
お子さまの保険にもさまざまな種類があります。まずは、「お子さまの周りに起こるいろいろなリスク」を想像してみてください。
「子どもの病気やケガ」、そして「交通事故」など心配ですよね。他にも、「お子さまが他人のものを壊してしまったり、友だちにケガを負わせてしまったり」…想像しただけでもたくさんありますね。
そんな〝もしも〞が起こってしまったときに、味方になってくれる保険があります。リスクの内容を3つのケースに分けてご紹介しましょう。
お子さまは夜中に突然高い熱を出したり、思いがけないケガをしたりしますよね。だからこそママ・パパの心配は尽きないもの。そのような日常で起こる可能性があるリスクに備える保険として、「医療保険」と「傷害保険」があります。
「医療保険」は、病気・ケガの治療のための入院や手術を受けた場合に支払われます。お子さまの場合は、学資保険などの特約や、パパの保険の「家族入院特約」「家族傷害特約」などにお子さまの入院保障がついてい る場合があります。
押さえるポイントは「入院」と「手術」です。入院や手術を伴わない「単なる通院」では保障の対象にならない場合がほとんどです。一方、「傷害保険」は、「不慮の事故」を原因とした死亡や後遺障害、入院・通院に対 して支払われます。「傷害保険」のポイントは「不慮の事故」、つまり「唐突・偶然・外来の事故」による必要があります。逆に言うと、「通院中で身体の中に原因がある『病気』」や「偶然ではなく、骨折の治療中にもかかわらず運動をして悪化させたような場合」などは対象になりません。
ただし、お子さまの「医療保険」や「傷害保険」を検討する際に確認していただきたいポイントがあります。それは、お住まいの市区町村の「小児医療助成制度」です。申請をすると、「○歳(年齢は自治体ごとに違います)までは、病院などの窓口での自己負担はなし」となる医療証を交付されます。
お子さまの病気やケガは確かに心配ですが、そこには市区町村の自治体などのサポートが多少なりともあるので、保険の必要性としての優先順位はそこまで高くないということになります。
「子どもに何かしてあげたい」と思う親心と保険の必要性のバランスをよく考えて検討してみてください。
お子さまが元気に動きまわれるようになり、外で遊ぶようになると心配になってくるのが交通事故です。街でお子さまを連れて歩道を歩いていて、バイクや自転車などにぶつかりそうになってヒヤヒヤする場面によく遭遇します。そんなリスクに備える保険は「自動車保険」です。
「え? ちょっと待って! 自動車保険って、自分が車で事故を起こしたときのための保険ですよね!」…その通りです。ただ、自動車保険に「人身傷害補償」はついていませんか? 実は、この「人身傷害補償」は、保険をかけている自動車の事故だけではなく、契約者とその家族が他の車に乗っているときや歩行中の自動車事故、さらには自転車や電車などの交通傷害事故まで補償の対象になっている場合があります(保険会社によっては「自動車事故に限定(自転車や電車での事故は対象外)」している場合もあるので、よくご確認ください)。
つまり、ママやパパが自動車保険に入っていれば、お子さまの交通事故まで補償されるわけです。請求する場合には、事故にあった際にキチンと警察に届けて事故の証明を受けておく必要があります。
友だちと一緒に遊んだり、保育所や幼稚園に通うようになって他人と関わる機会が増えてくると、他人とのトラブルも心配ですよね。そんなときに備える保険が「個人賠償責任保険」です。他人を死傷させたり、他人のものに損害を与えてしまい、法律的な損害賠償の責任を負うことになった場合に保険金が支払われます。
この保険、実はいろいろなところで「特約」としてついていることがあります。クレジットカードの付帯保険や、自動車保険・火災保険の特約などをチェックしてみてください。最近では保育所や幼稚園に入園する際に、この保険に入ることを強制されるケースも多いですね。もし、クレジットカードや自動車保険などをチェックした上で「賠償責任」の補償が何もないようでしたら、改めて加入の検討をしてみてください。
●お子さまの周りのリスクとそれに対する保険
どうですか?
お子さまにもさまざまなリスクと保険の種類がありますね。お子さまが成長していくにつれて周りの環境は変わります。いまお子さまに何が必要で、どんなリスクがあるかをしっかり考えて保険選びをしてみてはいかがでしょうか?
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