FP福耳先生の家計見直し
「人生の3大出費は『子ども』『住まい』『老後』 」といわれるように、お子さまを育てるのはお金がかかります。
今回はこの子育てに関わるお金についてしっかり勉強していきましょう。
ハッピー・ノートを読んでいただいているママ・パパにとって、やはり最大の関心事はお子さまのことだと思います。自分の子どもにかかる教育費、気になりますよね。学校にかかる教育費はもちろん、塾や習い事、留学や資格取得…数えればキリがありません!
まずは、教育費に関するデータを見てみましょう。下の表Aは、幼稚園から大学まで、在学期間に平均でどのくらい教育費が必要かを「私立」「公立」で計算したものです。足し算していただくとわかるように、幼稚園〜大学まで国公立の学校に通った場合でも1000万円以上、幼稚園と大学が私立の学校になるだけで1300万円を越えてきます!
お子さまが2人いればその倍、3人いれば3倍ですから、「人生の3大出費」といわれる理由がよくわかります。
実は教育費に関してはここ数年、特に中学・高校・大学に関しては少しずつ減少傾向です。その原因は左記①・②の「少子高齢化」に主な理由があると考えられます。
① 国や地方自治体が「少子高齢化対策」を行っていることで、親の自己負担が減ってきたこと。(「(新)児童手当(いままでの「子ども手当」))や「高校無償化」など)
② 特に私立の学校にとっては、「児童・生徒=お客さま」であり、学生が集まらないと学校の経営に影響します。そこで、入学金の免除・減額、学費の減額、特待生制度などの「学生集め」の作戦を多くの学校が取るようになったこと。
ただ、一部の有名校・ブランド校や特色ある教育を行っている学校の学費はあまり大きな変化がないといえますが、反対に(少し言い方が悪いですが…)学生をうまく集められない私立学校は学費の「値くずれ」が起きている、ともいえるかもしれません。
また、学校の学費以外の教育費、つまり「習い事」や「塾」などの費用は増えてきています。幼稚園、小学校から大学生までどの年代でも増えてきているのです。小学校でも英語の授業が始まるということで、幼児の英語教室は非常に伸びているそうです。さらに、共働き世帯の増加で幼稚園や小学校の放課後時間の「学童保育」も同様に伸びています。
一方で大学生は、昨今の不景気に伴う就職難から「資格取得のための専門学校」や「留学」などの自分の価値を高めるための教育費が増えています。それだけではなく、日本国内の大学や就職にとらわれず、海外も視野に入れた準備(大学受験や就職活動準備)のための塾や専門学校も出てきました。お子さまたちが大学生や社会人になる十数年後、国や地域を越えてもっとグローバルな世の中になっているのかもしれません。
ママ・パパが将来のお子さまの教育費を貯めるときには、「学校にかかる学費」だけではなく、習い事や塾、留学や資格取得なども含めて「いつごろお金がかかるか」を考えて計画したほうがよい時代になっていきそうですね。
一方で、お子さまを育てるママ・パパには「もらえるお金」もあります。主に、地方自治体で行われている「手当」「助成金」です。一番有名なのが「児童手当」。これはすぐに思いつきますし、実際に受け取って活用しているママ・パパも多いことと思います。「乳幼児医療費助成」も有名ですね。一定の年齢まで(地方自治体によって「3歳まで」「小学校卒業まで」など)お子さまの医療費の自己負担分の一部・または全部を助成してくれる仕組みです。平たく言えば「子どもの分は病院の窓口で支払いがない」というものです。
他にも、チャイルドシート購入に伴う助成金を設けている自治体、未熟児の養育医療に対する補助金、不妊治療に対する助成金など、地方自治体によっていろいろな助成金があります。各自治体とも、「子どもが増えなければ、人口が減ってしまう=自治体の活気が失われ、将来の税収が減ってしまう」ということで様々な施策を打ち出しています。
ただ、地方自治体などの「手当」「助成金」は、こちらから申請をしないと受けることができません。ですから、「きちんと申請していたら助成金をもらえたのに…」と後悔しないように、ぜひ、インターネットで検索したり、直接役所に聞いて調べてみてください。とくに、シングルマザー・シングルファザーには多くの助成金があります。私のお客さまでもシングルマザーの方がいらっしゃるのですが、キチンと活用できておらず、保険などをムダにかけている人がほとんどでした。「もらえるものはもらっておこう!」の精神で、活用できる「手当」や「助成金」はしかり活用しましう!
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