FP福耳先生の家計見直し
春です! 新品のカバンと制服が初々しい新入生、着慣れないスーツに、少し緊張した表情の新社会人…etc。街は新しいステージへ踏み出す人々でいっぱいです。あなたのお子さまも遠からず保育園や幼稚園、やがて小学校へ通う日がやってきます。そこで気になるのが教育費。私のところに相談に来る方の中でも、「子どもの教育資金」は非常に関心の高いテーマです。
下の表は、幼稚園から大学まで、在学期間に平均でどのくらい教育費が必要かを「私立」「公立」で計算したものです。文部科学省の平成19年の調査を整理してみました。
グラフを単純に計算すると、一番お金がかからない進学コース(ずっと公立の学校で幼稚園~高校まで学び、大学は国立大学へ進んだ場合)でも1093万円もかかる事になります! お子さま1人につき、1000万円以上かかる訳ですから、「子どもの教育費ってかなりかかる!」ということがわかると思います。ただし、この文部科学省のデータ、実際にご覧になったことがある方も多いと思いますが、結構ありふれているんですよね…。新聞や雑誌でもよく紹介されていますし、保険会社のパンフレットなどにもよく載っているデータです。この平均値のデータからでは「教育費として、具体的に何にいくらかかったの?」というリアルな実態は見えにくいと思います。
そこで、私のお客様のある2家族に「教育費について実際に何にいくらかかったか?」を教えていただきました。ご本人了解のもと、Aさん、Bさんと伏せたうえで、本当にリアルな情報・数字を紹介させていただきます。
Aさんご家族の教育費ですが、毎月、幼稚園に3万円ほど、習い事に2万6,000円ほど、合計で5~6万円の教育費がかかっています。それ以外に入園に17万円程度、スイミングの入会に1万円程度かかっています。これから私立の幼稚園に通わせようと思っているママ・パパは、今までの生活費にプラス月々5万円程度を覚悟しておかなければなりませんね。
Bさんご家族のケースですが、長男の教育費は、さすがに私立の6年一貫教育の中学校だけあり、通学定期代やクラブ活動も含めて毎月6万円の教育費がかかっています。入学までにかかる費用も合計で70万円前後です。これは大きな出費ですね。
一方、長女は公立小学校です。月々にかかる費用は7,000円前後です。小学校にかかる費用は大きくありませんね。しかし、塾や習い事に通うお子さまも多いと思います。そのための費用はかなりかかりますね。
いかがでしょうか? Aさん・Bさん2家族の実例を見てきましたが、イメージは沸きましたか? 地域や学校によっても授業料などは異なるので、ほんのひとつの事例に過ぎませんが、このリアルな金額をもとに「今の生活費に、月々5万円の教育費の負担が増えたら…」と想像してみるだけでも、将来のお金のシミュレーションができますよね。もしも「大丈夫かしら…?」と感じたママ・パパは、少しずつでもいいので、今から準備を始めたほうがよいかもしれません。
「教育資金を貯める=学資保険」と思うママ・パパもいらっしゃると思います。学資保険もよい方法のひとつだと思います。ただ、それ以外にもよい手段はありますので、ぜひ、たくさんの選択肢の中から、自分たち家族の考えに合ったものをチョイスしてくださいね。
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