FP福耳先生の家計見直し
春が近づいてきました!
徐々に暖かくなってくる気候とは裏腹に、フトコロ具合がちょっと気になりませんか?
昨今の景気の冷え込みは、私たちの家計に少なからず影響を与えています。
家計にとって「仕事が減ってしまった」「残業代が稼げなくなった」「ボーナスが少なくなった」など、収入への影響こそ特に厳しいもの。
そこで皆さんに質問です!
パパの収入が減ってしまったので、家計の出費を見直さなければなりません。毎月の生活費を1万円減らすとしたら、家計の出費のうち、何から減らしますか? 以下の①~⑤の中から1つだけ選んでください。
①食費
②通信費(携帯電話やインターネット代)
③教育費用(習い事、学費の積立)
④ママ・パパのおこづかい
⑤レジャー費用(旅行や外食)
選べるのは1つだけですよ! ぜひ、家族皆さんで考えてください。
さあ、いかがでしたか? 1つだけ選ぶことはできましたか?
「1つに絞り込むことができなかった…」そんな方もいるかもしれません。でも、それで結構です。この質問には正解はありません。重要なのは皆さんが「削減する家計項目を1つだけ選ぶために、どんなことを考えたか?」ということ。そこに家計の見直しのヒントが隠れているのです。
ちなみに、①~⑤を選んだ人の傾向や特徴を下に示しておきます。自分に当てはまるかどうかチェックしてみてくださいね。
おそらく、実際に月1万円を節約しないといけなくなったとき、1つの項目から1万円減らす(例えば「食費だけ1万円減らす」)のはとても大変なこと。だから「食費を2千円減らして、通信費を2千円減らして…合計で1万円減らす」というように、様々な出費項目を見直し、少しずつ節約するでしょう。
今回、あえて「1つだけ」と聞いたのは、家庭で使うお金の優先順位を浮き彫りにしたかったからです。
つまり、1万円削る項目として選ばれたものは、あなたが「家計の中でお金をかける優先順位が一番低いと考えているもの」である可能性が高いわけです。逆に、最初に選択肢から外した項目は、あなたが「家計の中でお金をかける優先順位が高いもの」「大事にしているもの」「こだわりを持っているもの」と言えるでしょう。
どんなふうに考えたかを思い出してみてください。きっと頭の中で「家族の口に入るものだから、食事にはこだわりたい。だから食費は減らしたくない」とか「ママ・パパのおこづかいをガマンしてでも、子どもに使う教育費はきちんとしたい」など、優先順位の高いもの・低いものを頭の中で比べながら考えたと思います。
それがまさに「自分の家計での優先順位」なのです。
さて、この「自分の家計での優先順位」。これを自覚することは、家計の見直しにおいて非常に大切なことです。
なぜかというと、多くの人は家計を見直すときに「手っ取り早く減らせる出費から減らしてしまう」のです。この場合、大抵の人が失敗してしまいます。「減らしやすい出費」=「自分の家計での優先順位が低い出費」とは限らないからです。
本当は家族にとって大事な費用なのに「すぐに減らしやすい出費だから」といって安易に削ってしまうことは、将来、家族の夢に影響が出たり、家計のやりくりに必要以上のストレスを感じてしまう原因となるのです。
ところが、優先順位を自覚していれば「自分の家計での優先順位が低い出費」が見誤りにくくなります。逆にこの優先順位は、家計の削減のときだけでなく、公共からの給付金など臨時収入がもらえたような場合にも活きてきます。この優先順位が自覚できていれば、臨時収入があっても、なんとなく日々の生活費に消えてしまったり、無駄遣いしてしまったりすることなく、大事に思っていること、こだわっていなく、大事に思っていること、こだわっていることに有効活用することができます。
時間があれば、ママ・パパそれぞれで家計の優先順位を考えてみてください。そして、一緒に話し合って夫婦の統一見解を持っておくといいですね。ママ・パパの間で優先順位の考え方が違っていると、家計見直しの足並みが揃わず、お互いストレスになってしまいますよ!!
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