ドクターニュース
3月になりました。この時期は、暦の上では、冬ごもりしていた虫たちも暖かさに誘われて動き始める頃とされています。春の訪れとともに日に日に花粉の飛散が多くなるため、花粉症の人にとってはつらい季節になりますね。近年、花粉症が低年齢化し、目のかゆみや鼻症状を訴えるお子さんが増えてきました。この時期、外出後などにこのような症状を訴えるお子さんは、花粉症の可能性がありますので、医療機関で相談されることをお勧めします。
さて、第7週(2月15日~2月21日)の全国5000か所のインフルエンザ定点医療機関からの報告1)によると、インフルエンザの定点当たり報告数は前週より7%減の37.16人となりました。都道府県別では愛知県(55.52人)、広島県(46.93人)、石川県(45.27人)、山口県(44.94人)、鹿児島県(44.46人)の順となっています。いまだ警報レベル(定点あたり30人)が続いており、21府県では前週の報告数よりも増加がみられています。インフルエンザには今しばらくの注意が必要です。
ロタウイルス性胃腸炎は、以前は、冬の胃腸炎の代表選手だったのですが、近年はむしろ春先から増え始め、初夏まで検出が続く、春の胃腸炎の代表選手になってきています。ロタウイルス性の胃腸炎は、発熱、おう吐、下痢の症状が強くなりやすく、また乳児がかかった際にけいれんを起こしやすくなることが知られています。ご注意ください。
また、春先のこの時期に増えてくるのが、ヒトメタニューモウイルス性気管支炎です。このウイルスによる気管支炎は、RSウイルス性の気管支炎とよく似た症状を起こします(発熱、咳、ぜいぜい)。
1) 国立感染症研究所:インフルエンザ流行レベルマップ2016年第7週
http://www.nih.go.jp/niid/ja/flu-m/flutoppage/813-idsc/map/6101-flu-map.html
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