ドクターニュース
7月になり、梅雨が明け、まぶしいほどの夏がやってきました。この時期は、湿度と急な気温の上昇により熱中症が急増します。暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的として温度だけでなく湿度や輻射(ふくしゃ)熱などを含めて測定された指標で、 単位は気温と同じ度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。WBGTが28℃を超えると「厳重警戒」レベルとなり、室内でも熱中症が起こる可能性があるとされ、室内であっても温度に注意すること、そして日中の外出は原則避けることとされています。
各地の毎日のWBGTの測定値や、熱中症の対策については環境省の「熱中症予防情報サイト」1)から見ることができます。特に小さな赤ちゃんや子どもは、体温調節がうまくいかないことが多く、熱中症のリスクが高いとされています。もうすぐ楽しい夏休みですが、レジャーの前にはWBGTをチェックし、「厳重警戒」レベルを超えているときには、日中の外遊びは控えるなど無理のないように活動を行わなくてはいけません。
さて、第28週((7/6~7/12)の全国3000か所の小児科定点医療機関からの報告2)によると、手足口病の定点当たり報告数は前週比35%増(1.35倍)の7.4人となりました。27週(定点あたり5.5人)に引き続き警報開始基準値の5人を超えています。都道府県別では福井県(19.9人)を筆頭に、兵庫県(15.7人)、京都府(14.7人)埼玉県(13.0人)、栃木県(12.3人)と続き11都道府県で定点あたり10人を超えて猛威をふるっています。8月までは手足口病はさらに増加傾向になると思われます。今後の流行状況にご注意ください。
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