ドクターニュース
3月になりました。この時期は、暦の上では、冬ごもりしていた虫たちも暖かさに誘われて動き始める頃とされています。春の訪れとともに日に日に花粉の飛散が多くなるため、花粉症の人にとってはつらい季節になりますね。近年、花粉症が低年齢化し、目のかゆみや鼻症状を訴えるお子さんが増えてきました。この時期、外出後などにこのような症状を訴えるお子さんは、花粉症の可能性がありますので、医療機関で相談されることをお勧めします。
さて、第8週(2/16~2/22)の全国5000か所のインフルエンザ定点医療機関からの報告1)によると、インフルエンザの定点当たり報告数は8.3人となり、第4週の定点当たり報告数39.4人をピークとして4週連続で減少しました。都道府県別では福井県(19.7人)、高知県(17.2人)、沖縄県(14.5人)、大分県(14.2人)、新潟県(13.4人)の順となっています。
ロタウイルス性胃腸炎は、以前は、冬の胃腸炎の代表選手だったのですが、近年はむしろ春先から増え始め、初夏まで検出が続く、春の胃腸炎の代表選手になってきています。ロタウイルス性の胃腸炎は、発熱、おう吐、下痢の症状が強くなりやすく、また乳児がかかった際にけいれんを起こしやすくなることが知られています。ご注意ください。
また、春先のこの時期に増えてくるのが、ヒトメタニューモウイルス性気管支炎です。このウイルスによる気管支炎は、RSウイルス性の気管支炎とよく似た症状を起こします(発熱、咳、ぜいぜい)。
1) 国立感染症研究所:インフルエンザ流行レベルマップ第8週
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