ドクターニュース
若葉が目にまぶしく、風が気持ちのいい初夏の季節になりました。この時期は、咳や鼻水を伴ういわゆる「かぜ」にかかるお子さんは減ってきます。かぜの少ないこの時期に、しっかりとワクチン接種をすすめましょう。梅雨入りする頃には、保育園、幼稚園で、ヘルパンギーナや手足口病といった夏型感染症の流行の兆しがあらわれ、これらの感染症にかかるお子さんが増えてきます。
さて、全国のインフルエンザ定点当たり報告数(速報)1)によると、19週(5月5日~5月11日)の1週間に定点医療機関を受診したインフルエンザの患者数は、定点当たり1.09人となりました。 10週連続で減少し、24都府県で流行の目安とされる1人を割りましたが、23道県ではまだ1人を超えており、沖縄県では8.55人と高水準となっています。沖縄県は近年、夏場での流行が観察されており、今後の流行状況に注意が必要です。引き続き、感染性胃腸炎、溶連菌感染症、咽頭結膜熱(プール熱)も見られています。
今年も、麻疹の患者さんの報告が続いています。最初は東南アジアや中国などに渡航した際にかかる、いわゆる輸入麻疹が中心だったのですが、患者さんの数が増えるにつれて、国内での感染も目立ってきました。1歳のお誕生日を迎えたお子さんはすぐにワクチンの接種を行ってください。
また、成人の方で麻疹や風疹ワクチンを受けたかどうかはっきりしない人(麻疹・風疹ワクチンともに2回接種が勧められていますので、過去に1回接種をしたことのある人も、良い機会ですので、ぜひもう1回接種をしてください)は、医療機関で麻疹・風疹混合ワクチンを接種しましょう。市町村によりますが、妊娠を希望する女性とそのパートナーの男性に対し、補助が行われています。詳しくは、近くの医療機関に問い合わせてください。
1)国立感染症研究所感染症発生動向調査 週報(IDWR)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/data/4608-idwr-sokuho-data-j-1419.html
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