ドクターニュース
あざやかな紅葉に、秋の深まりを感じる11月になりました。この時期は、日中は過ごしやすいですが、思いがけず朝晩の冷え込みが強い時もあるなど、衣服の温度調整が意外と難しい時期でもあります。また秋は、おいしい果物が豊富に出回る季節でもあります。旬の果物をしっかり食べて、かぜを予防しましょう。
さて、第43週(10/20~10/26)の全国約3,000の小児科定点医療機関からの報告1)によると、いわゆる冬型感染症の代表である感染性胃腸炎は、前週比22%増となりました。定点あたり報告数3.6と、まだ流行の兆しは見られていません。溶連菌感染症は38.3%増、定点あたり1.7となりました。都道府県別では北海道3.1、山口件3.3、岩手県2.9と続きます。ピーク時に比べればそれほど高くないのですが、この時期としては過去10年間で最高となっています。例年、溶連菌感染症はこれから初冬にかけて増加傾向となりますので、今後の流行状況にご注意ください。
インフルエンザは前週比69%増と増加が続いていますが、定点あたり0.07で、流行の兆しとされる1を下回っており、まだ流行開始の兆しは見られていません。本格的な流行期に間に合うように、11月中にインフルエンザワクチン(生後6か月から12歳までは2回、13歳以上は1回)を済ませておきましょう。発症予防効果はお子さんの場合30%~50%程度ですが、重症化予防効果が期待されます。
1)国立感染症研究所感染症発生動向調査 週報(IDWR)
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