ドクターニュース
10月に入り、さわやかな秋晴れの空の下、絶好の運動会シーズンですね。この時期は、比較的病気は少ないのですが、運動会の練習疲れや日中と朝晩との温度差からかぜをひくお子さんが増えてきます。衣服などでこまめに温度調整をし、睡眠をしっかりとり、体調を整えましょう。
さて、第39週(9月22日~9月28日)の全国約3,000の小児科定点医療機関からの報告1)によると、いわゆる冬型感染症の代表である感染性胃腸炎は、前週比微増で、まだ流行の兆しは見られていません。RSウイルス感染症は近年7月ごろから流行が立ち上がり、年々早まってきており、9月ごろに急激に増加し、春ごろまで流行が続きます。今年は全国的に昨年と比べ高い水準が持続しています。今後の流行状況にご注意ください。
乳幼児の肺炎の50%、細気管支炎の50~90%を占める、呼吸器の感染症を起こすウイルスです。重症化すると呼吸困難や脳炎を起こすことがあります。ワクチンや特効薬はありませんが、早産児や先天性心疾患の赤ちゃんにはモノクローナル抗体を接種することで、感染をある程度予防することができます。
インフルエンザは前週比71%増の報告となりました。定点あたり0.07とまだまだ報告数は少ないですが、沖縄では定点あたり1.1と、流行の兆しとされる1を上回っています。今後の流行状況にご注意ください。
本格的な流行期に間に合うように、11月中にワクチン(生後6か月から12歳までは2回、13歳以上は1回)を済ませておきましょう。発症予防効果はお子さんの場合30%~50%程度ですが、重症化予防効果が期待されます。
1)国立感染症研究所感染症発生動向調査 週報(IDWR)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr.html
2)国立感染症研究所病原微生物検出情報(IASR)RSウイルス感染症 2014年5月現在
http://www.nih.go.jp/niid/ja/rs-virus-m/rs-virus-iasrtpc/4766-tpc412-j.html
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