ドクターニュース
9月に入り、日中は暑くても、朝夕の気温がグンと下がるようになり、過ごしやすい季節になりました。この時期は、運動会の練習などで体調を崩したり、ぜんそく発作を起こすお子さんが増えてきます。睡眠をしっかりとり、医師から日ごろのケア(吸入、内服)、発作時の対処法を指示されている人は、今一度、しっかりと確認しておきましょう。
さて、全国約3,000の小児科定点医療機関からの報告1)によると、第36週(9月2日~9月8日)の定点あたりの報告数は以下の順となっています。
1位:手足口病
2位:感染性胃腸炎
3位:ヘルパンギーナ
4位:RSウイルス感染症
5位:A群溶血性連鎖球菌性咽頭炎
手足口病、ヘルパンギーナともに引き続き減少が続いています。1位の手足口病は、30週以降、減少が続いています。全国的には新潟10.9、北海道10.4と目立っています。これら夏型感染症は2学期の始まりとともに園や学校などで再度小流行を認める場合もあり、あと少しの間、注意が必要です。検出ウイルスはコクサッキーウイルスA6が主流で、これは通常の手足口病よりも大きな水疱疹がひざ、ひじ、おしりにできるものです。RSウイルス感染症は、前週比27%の増加となりました。
RSウイルス感染症の小児科定点医療機関からの報告数は、例年冬期にピークが見られ、夏期は報告数が少ない状態が続いていましたが、全国的にも2011年、2012年と2年連続して7月頃から増加傾向がみられるなど、近年流行の立ち上がりの早まってきている傾向が見られています。2013年も35週から増加の兆しがみられ、35週、36週の報告数は、過去10年間でもっとも立ち上がりが早かった2012年の報告数とほぼ同数であり2)、今年もRSウイルス感染症の動向に注意を要します。
1)国立感染症研究所感染症発生動向調査 週報(IDWR)
2)国立感染症研究所:2013年RSウイルス感染症週報グラフ(過去10年間との比較)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/10/2096-weeklygraph/1661-21rsv.html
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