ドクターニュース
8月に入り、お子さんのいるご家庭では楽しい夏休み本番といったところでしょうか。夏は行楽のシーズンですが、この時期は、熱中症、日焼け、やけど(花火によるものが増えてきます)、水の事故など夏ならではのけがや病気にかかるお子さんが増えてきます。また、食物アレルギーや気管支ぜん息を持つお子さんは、お盆に帰省し、親せきの人による誤食事故(よく事情を知らない親せきの人が子どもにアレルゲン食物を食べさせてしまう)、掃除がいきとどいていない布団等のダニによるぜんそく発作などが見受けられます。帰省時には常備薬を持参するなど対策を立て、体調管理をしっかりと行い、楽しく、元気に夏を過ごしましょう。
さて、全国約3,000の小児科定点医療機関からの報告1)によると、第30週(7月22日~7月28日)の定点あたりの報告数は以下の順となっています。
1位:手足口病(定点あたり8.8)
2位:ヘルパンギーナ(定点あたり3.4)
3位:感染性胃腸炎(定点あたり3.3)
4位:A群溶血性連鎖球菌性咽頭炎(定点あたり1.1)
5位:水痘(定点あたり0.7)
手足口病は先週より9.1%増の報告となりました。手足口病は18週以降、増加が続いており、28都道府県で警報レベル(定点あたり5)を超え、特に埼玉県18.7、東京都13.7と関東都市部で大規模な流行となっています。今後は、30週をピークとして減少に転じると思われますが、一昨年に続き過去10年で2番目の流行となり、これは依然として高いレベルの流行であり、注意が必要です。
検出ウイルスはコクサッキーウイルスA6が主流で、これは通常の手足口病よりも大きな水疱疹がひざ、ひじ、おしりにできるものです。また最近、コクサッキーウイルスA6による手足口病にかかった後に、1~2か月後に手足の爪が二枚爪のようになる症状が報告されています。
これら爪の異常は数週間で自然治癒しますので、ご安心くださいね。
1)国立感染症研究所感染症発生動向調査 週報(IDWR)
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