ドクターニュース
各地で梅雨入り宣言がなされ、蒸し暑さが日に日に増して、うっとおしい季節になりました。咳や鼻水を伴ういわゆる「かぜ」にかかるお子さんは減ってくるものの、この時期は保育園、幼稚園で夏型感染症にかかるお子さんが増えてきます。また毎年初夏は、保育園、幼稚園のお子さんを中心に溶連菌感染症が流行します。日々の体調管理をしっかりと行い、これらの感染症にかからないように気を付けましょう。
さて、全国約3,000の小児科定点医療機関からの報告1)によると、第22週(5月27日~6月2日)の定点あたりの報告数は以下の順となっています。
1位:感染性胃腸炎(定点あたり6.8)
2位:A群溶血性連鎖球菌性咽頭炎(定点あたり2.3)
3位:水痘(みずぼうそう)(定点あたり1.5)
4位:突発性発疹(定点あたり0.7)
5位:手足口病・咽頭結膜熱(定点あたり0.7)
手足口病・咽頭結膜熱などの夏型感染症に増加の兆しがみられています。インフルエンザは定点あたり報告数0.7の報告で、定点あたり1を切り、終息したと思われます。
第22週(5月27日~6月2日)の全国の風疹の累計報告数は9,408例となり、昨年1年間の報告数2,353例の4倍近くに迫っています。2)引き続き注意が必要です。 都道府県別では、大阪府、東京都、神奈川県、兵庫県の順で、主に関西、関東の大都市で流行が続いています。
患者のほとんどが成人で、男性が7割、女性が3割となっており、成人男性で過去に風疹にかかったかどうか、また風疹ワクチンを受けたかどうかはっきりしない人(風疹ワクチンは2回接種が勧められていますので、過去に1回接種をしたことのある人も、良い機会ですので、ぜひもう1回接種をしてください)は、医療機関で風疹含有ワクチン(麻疹も予防できるので、麻疹・風疹混合ワクチンがおすすめです)を接種しましょう。市町村によりますが、補助が行われています。詳しくは、医療機関に問い合わせてください。
1)国立感染症研究所感染症発生動向調査 週報(IDWR)
2)国立感染症研究所 風疹累積報告数の推移2008~2013年
http://www0.nih.go.jp/niid/idsc/idwr/diseases/rubella/rubella2013/rube13-22.pdf
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