ドクターニュース
ぽかぽかと暖かく春の訪れを感じる日もあれば、寒の戻りの強い日もあり、服装や温度調節の難しい季節です。卒業式を控えたお子さんは、年度の終わりに感染症にかからないよう、今一度、うがい、手洗い、マスク着用、睡眠、栄養などの体調管理に努めましょう。スギ花粉症の方は、花粉対策を行ってくださいね。
さて、全国約3,000の小児科定点医療機関からの報告1)によると、第8週(2月18日~2月24日)の定点あたりの報告数は以下の順となっています。
1位:インフルエンザ
2位:感染性胃腸炎
3位:A群溶血性連鎖球菌性咽頭炎
4位:水痘(みずぼうそう)
5位:突発性発疹
インフルエンザの報告数は、4週続けて減少しましたが、定点あたり報告数は13.9と、注意報レベルの定点あたり10を超えており、今少し注意が必要です。都道府県別では愛知県(28.1)、広島県(24.7)、鹿児島県(24.1)と西日本が依然高くなっています。
第8週(2月18日~2月24日)の全国医療機関からの風疹の報告数は219例で、今年に入ってからの累積報告数1029例と、過去5年の同時期の報告数を大幅に上回る勢いとなっています2)。
都道府県別では、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県の順で、主に関東で流行しています。今年に入り、先天性風疹症候群の報告も増えており、早急な対策が必要とされています。
風疹患者の多くが20歳~40歳の成人で、男性が女性の3倍多く報告されており、これは過去に中学生の女子だけにワクチン接種を行っていたためです。
妊婦さんが風疹にかかると、赤ちゃんに先天性風疹症候群を起こす事が知られており、妊娠を希望する成人女性や、その周りの成人男性(パートーナー、家族、同僚)で、過去に風疹ワクチンを受けていない、また風疹にかかったがどうかはっきりしない人は、すぐに医療機関で風疹含有ワクチン(麻疹も予防できるので、麻疹・風疹混合ワクチンがおすすめです)を接種しましょう!
詳しくは、医療機関に問い合わせてください。
1)国立感染症研究所感染症発生動向調査 週報(IDWR)
2)国立感染症研究所 風疹累積報告数の推移2008~2013年
http://www.nih.go.jp/niid/images/idsc/disease/rubella/2013pdf/rube13-08.pdf
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