ドクターニュース
10月に入り、美しく色づき始めた紅葉に、秋の深まりを感じる季節になりました。この時期は、比較的病気は少ないのですが、日中と朝晩との温度差からかぜをひくお子さんが増えてきます。衣服などでこまめに温度調整をし、睡眠をしっかりとり、体調を整えましょう。秋は、おいしい果物が豊富に出回る季節でもあります。旬の果物をしっかり食べて、かぜを予防しましょう。
さて、全国約3,000の小児科定点医療機関からの報告1)によると、第40週(9月30日~10月6日)の定点あたりの報告数は以下の順となっています。
1位:感染性胃腸炎
2位:手足口病
3位:RSウイルス感染症
4位:A群溶血性連鎖球菌性咽頭炎
5位:突発性発疹
1位の感染性胃腸炎は前週比15%増、定点あたり3.0と足踏み状態です。宮崎7.5、大分6.9、茨木6.0と目立っています。2位の手足口病は減少が続いており、39週に定点あたり1.87と終息基準の2を切りました。40週は定点あたり1.74とさらに減少し、夏型感染症は終息したと思われます。
インフルエンザは4週続けて増加しました。定点あたり0.03とまだ少ないですが、沖縄1.0と目立っています。本格的な流行期に間に合うように、11月中にワクチン(生後6か月から12歳までは2回、13歳以上は1回)を済ませておきましょう。発症予防効果はお子さんの場合30%~50%程度ですが、重症化予防効果が期待されます。また、2011年からインフルエンザワクチンの接種量が変更になり、特に小さいお子さんの接種量が増えたので、さらなる予防効果が期待されます。インフルエンザワクチンについて詳しくは「NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会」のホームページ2)をご覧ください。
1)国立感染症研究所感染症発生動向調査 週報(IDWR)
2)NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会 「インフルエンザワクチン」
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