2012年1月 5日
インフルエンザも一旦停止。冬休みは感染症もお休みモード?
寒い日が続いています。日本海側では雪のところも多いようですね。学校や幼稚園は冬休みに入っていますが、長いお休みの間は感染症にかかるお子さんも減ってきます。増えつつあったインフルエンザも一旦停止。理由は簡単。園や学校がお休みなので、子ども同士の接触する機会が減るからです。
カゼやインフルエンザの原因となるウイルスは鼻水やツバの中に多く含まれます。くしゃみやセキをしたり、鼻水やツバのついた手で触ったりして、病気は広がっていきます。手洗いやマスクはたしかに効果があります。でも、小さな子どもにきちんとさせることはむつかしいですよね。初めて保育所や幼稚園に入ったら、数か月間はくりかえしカゼをひきますが、これは仕方ありません。
インフルエンザの流行が再び始まるのは1月中の可能性
では、休みが明けたら、どのくらいでインフルエンザがはやりだすのでしょうか。インフルエンザは、体にウイルスが入ってから発病するまでの期間が短く、たいていは2日以内です。わかりやすく言えば、インフルエンザの患者さんに目の前でゴホゴホとセキをされてから熱が出るまでに1日か2日しかかからないということ。
ですから、クラスなどの集団にインフルエンザのお子さんが数名でたら、そのなかでの流行は1~2週間でピークに達すると考えられています。国の機関である感染症情報センターは、1月中に本格的な全国的流行になっていく可能性があると発表しています。
ウイルス性の吐きくだし(ノロやロタ)も忘れずに
冬に多い感染症でもう一つ忘れてはならないのが、ロタやノロなどのウイルスが原因で起こる吐きくだし、嘔吐・ゲリです。お医者さんにいくと「感染性胃腸炎」とか「ウイルス性胃腸炎」と説明されます。
年末にはノロウイルス感染の報告が多いと報道されていましたね。この場合は、ノロウイルスで汚染されたカキなどの二枚貝を生や十分に加熱せずに食べたときに起こる食中毒の一種です。
小さな子どもでウイルス性胃腸炎が流行しやすいのは、吐いた物やゲリ便に含まれるロタやノロなどのウイルスを吸い込んだり、手に付いたのを口にしてうつるからです。ウイルスが口に入ってから吐いたりゲリするまでの期間は2日程度と短く、感染力も強いので、保育所や幼稚園などではあっという間に広がってしまいます。小さな子どもでは脱水症になりやすいので要注意です。
ロタウイルスに対しては、わが国でも昨年秋からワクチンが使えるようになりました。飲むタイプの痛くないワクチンです。なお、ワクチンを使える月齢がおよそ6か月未満に限られていますので、できるだけ早い時期にかかりつけのお医者さんと相談してください。
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