健診・かかり方 子どもの病気 教えて!ドクター
赤ちゃんが身体も心もすこやかに育つように、病気や異常があれば早くみつけ出すために健診はおこなわれています。自治体によって少しずつ時期は異なりますが、法律で定められた1歳6か月、3歳の健診のほかに、1歳までに最低2回の公費(無料)健診があり、おおむね3~4か月、6~7か月頃におこなわれることが多いようです。
健診は1歳のお誕生日までは毎月受けていただくのが理想的です。少なくとも母子健康手帳に健診のページがある1か月、3~4か月、6~7か月、9~10か月、1歳にはなるべく受けるようにしましょう。
1か月健診は、重大な病気を早期に発見する機会であるとともに、赤ちゃんの体重の増え方をみたり、予防接種のプランを相談したり、お母さん自身のこころの健康状態をチェックする大切な健診です。是非赤ちゃんの診療の専門家である小児科で受けていただきたいものです。
健診には、決められた日時に同じ月齢の子どもたちが保健センターなどに集まって受ける集団健診と、自治体で指定された医療機関で受ける個別健診があります。個別健診は自治体から届く健診のお知らせと一緒に指定医療機関のリストがありますので、そこから選んで予約を入れます。個別健診は、かかりつけの小児科を見つけるよいチャンスです。医師と話してみて、お母さんが楽しく元気になれる小児科をさがしてみましょう。
健診には待ち時間を含め、長い時間がかかることがあります。赤ちゃんとのお出かけは荷物が多くてたいへんですが、おむつ、着がえ、母乳以外のものを飲みはじめているときは飲みものなどを用意するようにしましょう。お気に入りのおもちゃなどもあるとよいですね。赤ちゃんの服は脱いだり着たりしやすいものにしましょう。
母子健康手帳、健診の問診票、健康保険証、予防接種を受ける時には予防接種の問診票も忘れずに持参しましょう。健診票を忘れてくる方は意外に多いのです。お出かけの準備は時間に余裕を持って、問診票はできるだけ自宅で記入しておくようにしましょう。
母子健康手帳には、育児のこと、赤ちゃんとお母さんの食事のこと、予防接種のことなど、知っておくべき大切な情報がコンパクトにまとめてあります。きちんと目を通しておきましょう。各健診の「保護者の記録」の下に、成長の様子などを書き込むスペースがあります。その時々の赤ちゃんの様子や、お母さん、お父さんの想いなどを書いておくとよいですね。平成24年に新しくなった母子健康手帳には、「18歳までの成長曲線」が追加されています。赤ちゃんが思春期を迎え、成人し、親になっていく過程で、親子が一緒に読み返すことを考え、つくられています。母子健康手帳は“成長の足跡”であり、“家族の記録”でもあります。日頃から身近に置いてフル活用しましょう。
健診では、まずからだの計測をします。身長や体重は成長のぐあいが数字になってあらわれるため、真っ先に注目しがちですが、大きくても小さくても、重くても軽くても、その子なりのペースで増えていればいいのです。 母子健康手帳にはそれぞれの計測値を記入する「発育曲線」とよばれるグラフがあります。この曲線の間には94%の赤ちゃんが入ることになっていて、これがほぼ標準的な数値になります。
はみ出していても、およそ曲線にそって大きくなっていれば問題はありません。また、早産で生まれた赤ちゃんは、この曲線のなかに入らなくても、「修正月齢」といわれる予定日からの月齢で成長を判断します。主治医の先生に確認していただくとよいでしょう。
「まとめて寝てくれない」「離乳食を食べてくれない」など、病気でなくても、お母さんとしては気になることがたくさんありますね。また、ふだん目にしているものが正常かそうでないのかよくわからない、ということもあるかもしれません。健診は、そんな不安や疑問を解消するチャンスでもあります。私たちは健診を「子育てをささえ応援する場」と考えています。「こんなこと聞いていいのかなあ」などと考えず、遠慮せず話してください。毎日の赤ちゃんとの生活のなかで気づいたことをメモしておいて、まとめて健診に持ってきていただいてもよいと思います。
各健診ごとに私たちがお母さんにお聞きしていること、注意して診察していることを、下にまとめています。「この健診ではこのようなことを確認する」ということがだいたいわかっていただけると思います。
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