痔・便秘 ママの病気・健康 子どもの病気 教えて!ドクター
以前は、腸の働きというと栄養を消化吸収する機能だけだと思われていました。しかし、最近では腸内細菌のバランスを整えると、便通がよくなるのはもちろん、お肌の調子もよくなり、免疫力を高め、病気やアレルギーの予防にもつながることがわかっています。
さらに、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病の予防や、うつ病などのメンタル疾患にも関わることが報告されています。
近い将来、病気の治療に便の移植のようなことが行われることも、かなり現実的になっています。
腸内環境を整えるには、便秘をしないことが大切。もともと女性は子宮があるため、臓器的に便秘をしやすいといわれます。また、体が冷えている人が多く、腸の動きが悪く、食が細くて腸の内容物が少ないのも原因です。
便が長く腸に留まると、腸内の「悪玉菌」が増えてしまいます。便通をよくして腸内環境を整え、「善玉菌」を増やしてあげましょう。
便秘対策には便の量を増やす食物繊維や、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を摂った方がいいことは、みなさんご存知のことでしょう。また、納豆やキムチなどの発酵食品を摂ることも腸内環境の改善につながります。
便通をよくするためには、腸内細菌のバランスも大切ですが、腸の内容物の量や内容も問題。特に便になるものの水分や脂分が少ないと、腸内の進みが悪くなります。
子育て世代のママに多いのは、脂分が極端に少ないことです。赤ちゃんの離乳食や子どもの食事はちゃんと作るのに、自分のためのおかずを作るのは面倒なのかもしれません。ご飯にふりかけだけで済ませるなど、あまりおかずを食べていないケースがあります。
また、忙しくてゆっくりお茶をする時間もなく、水分が足りていない人も多いです。すると、便の量も少なく流れも悪くなり、便秘になりやすくなります。
トイレが洋式に、布団がベッドに、雑巾がけがモップになり、床から立ち上がる動きが減ったことも、腸の働きを悪くしています。
腸を外から揉むのもいいですが、体を曲げたりひねったり、いろいろな動きをするといいでしょう。ジムなどに行けなくても、お子さんが園でやっているお遊戯を一緒にやったり、家族でラジオ体操をやるのもいいです。意識して体を動かすようにしましょう。
人は腸の出口近くの直腸が膨らむ時にトイレに行きたくなります。しかし、そのタイミングを逃して膨らんだまま固定されると、便意がなくなります。そのため、子育てで忙しいママは、つい排便のチャンスを逃して、便秘につながることが多いのです。
出かけた後、職場や学校のトイレは行きにくいという人もいます。そんな時には消臭スプレーを持ち歩くようにするといいでしょう。
最近では、子どもたちも食生活の乱れや運動不足、ストレスなどから便秘になる子が増えています。朝バタバタして排便のチャンスを逃して便秘になるお子さんもいます。できれば、家族みんなが朝に10分でも15分でも早く起きて、ゆとりを持って、食後にトイレに行ってから1日をスタートできるといいですね。
育児に追われるころは、自分の健康は二の次になりがちですが、お子さまが安心して元気に過ごすには、親が健康であることはとても大切です。家族が明るく、幸せを実感できる暮らしができるように、家族で腸活をして、心身のコンディションを整えたいですね。
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