痔・便秘 ママの病気・健康 教えて!ドクター
妊娠中、便秘になるママは多いと思います。それは妊娠中に増加するホルモンの働きで腸の動きが悪くなったり、大きくなる子宮に圧迫されたりするためですが、産後スッキリするかと思っていたら産後も便秘に悩まされるママが意外と多いのです。
その原因は?出産時に会陰が切れてしまった場合、しばらく排尿や排便の時に痛みを感じることが多く、強くいきめなくなってしまいます。そのため排便を我慢して便秘がちになることがあります。
産後授乳しているママは、水分不足になりがち。便が硬いため排便しにくく、便秘になってしまいます。 水分補給を心がけましょう。
また産後、子育てに追われて自律神経が乱れて便秘がちになることもあります。少し休養を取るように心がけるとともに、難しくても毎日トイレにゆっくり座る時間を持ちましょう。
硬い便を出そうといきむと痔がひどくなってしまうので、水分をしっかり摂ったり、ヨーグルトなどの乳酸菌の入った食べ物や食物繊維の豊富な野菜や果物を摂るなどを心がけてみましょう。それでも便が硬い場合は便を軟らかくする緩下剤を内服してみましょう。 また腹筋を使った運動は便秘の解消にも効果的です。
妊娠中はオリモノが増えたママも多いと思いますが、それは妊娠で増加した女性ホルモンによるもの。では産後はどうなのでしょう?
産後しばらくはオリモノに血が混じっています。「悪露」と呼ばれ産後6週間程度続きます。最初の2、3日は赤い月経のような血が出ますが、だんだんと茶色になり、黄色になり、最後は白っぽくなるというように通常のオリモノに戻っていきます。
産後6~8週以降は妊娠時に増加したホルモンが急激に低下しているのでオリモノが少なく感じられるママが多いです。授乳している場合は排卵が抑えられ、排卵後に出るホルモンが出ないため、1年程度オリモノが少ない状態が続くこともあります。
月経が再開するころになるとホルモンが通常の量に回復するため、出産前のようなオリモノに戻ってきます。オリモノが増えたなと思ったら月経再開が近い可能性も!
急に量が増える、においがきつい、かゆみがあるといった場合は要注意! 特に産後は夜間の授乳や子育てで免疫力が低下することや、オリモノが減少することで膣内で雑菌やカンジダというカビの一種が繁殖しやすくなります。そうすると急にオリモノが増えたり、生臭いにおいがしたり、かゆみが出てしまいます。こうした症状がみられる場合は早めに産婦人科を受診しましょう。
便秘のところでもお話ししましたが、妊娠中の骨盤や下半身の血液のうっ滞や出産時のいきみによって痔になってしまうママも多く、産後も骨盤底筋が緩んだ状態で赤ちゃんをずっと抱っこしたり、お世話をすると慢性的な痔になってしまうことも。産後すぐからの対処が必要です。
対処法便秘の項参照。
骨盤内の血行や、下半身の血行を良くするために軽い運動をしましょう。
骨盤の底を支える筋肉(骨盤底筋)が緩むと、腸も下がり気味になり、骨盤内の血行も悪くなって痔や便秘になってしまいます。産後、早い時期から出産で傷ついた骨盤底筋を回復させるように骨盤底筋体操(ケーゲル体操)を行いましょう。少しの時間でも毎日行うことが肝心です!
こうした便秘や痔のケアのために骨盤底筋を鍛える運動を行うと同時に腹直筋や腸腰筋などのインナーマッスルも鍛えられるため、産後のポッコリお腹の解消にも効果的。ポッコリお腹に悩むママもぜひやってみましょう!
骨盤底筋体操
1日朝晩2回行いましょう。
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