歯 子どもの病気 教えて!ドクター
約50年前の東京オリンピックの頃、わが国3歳児の90%近くがむし歯の子でした。むし歯の洪水と言われた時代です。
平成28年の歯科疾患実態調査では8.6%と報告されています。9割減少という事になり、今では低年齢の子どもの深刻なむし歯の問題は過去の話のようになりつつあります。
しかし、今でも小学校へ上がる頃には半数ほどの子どもがむし歯になっています。むし歯の程度は低くはなっているものの、幼児期後半は今でもむし歯急増期なのです。
歯ブラシを使えるようになるまでは授乳や離乳食の後、ガーゼを指に巻き磨きます。生後6~7ヵ月ごろ、歯が生えたら歯ブラシを持たせましょう。咽喉を突かないように気を付けてください。ついでに歯茎も軽く拭い刺激を与えます。この頃から歯磨きの習慣をつけ歯ブラシにならせることです。
2歳ごろは何でもまねをしたがる時期なので、歯磨きを教えるいいチャンスです。
仕上げ磨きのポイント
❶歯ブラシはスプーンを持つように
❷軽い力で毛先を歯に当てて
❸小さく横に動かして磨きましょう
年齢表示を参考に、口の大きさにあったものを選びましょう。歯ブラシの毛の硬さは、しっかりめを選びましょう。
毛先がひろがってきたら取り替え時期です。
本人磨き用ブラシと仕上げ磨き用ブラシ、2本用意しましょう。
フッ素入りは、歯質強化に効果的です。
量は、グリンピース位を目安に使いましょう。
■私が園医をしている幼稚園(3~6歳)でアンケートをしました。
(n=155,2016年)
❶夜寝る前に毎日確実に歯を磨く(80%)時々(18%)
❷夜、歯を磨いた後、お茶・お水以外何も与えない(97%)
❸おやつの回数は1日1回以下(67%)2回(30%)
❹おやつの時間を決めている(72%)
❺飲み物は主にお茶・お水(71%)、
牛乳、手づくりジュース(17%)
この他、最近の子どもたちは1日2回以上歯を磨きます。これだけできれば、ほとんどむし歯はできませんが、この上にフッ素塗布、シーラント、歯の定期健診と万全の構えでむし歯を予防しているのです。しかし少し手を抜けばすぐにむし歯はできるものなのです。
歯が痛くなったら歯科医院へ行くのではなく、予防のため定期的に健診を受けるようになればいいですね!
Copyright © 2011 Mikihouse child & family research and marketing institute inc. All rights reserved.
この記事にコメントしよう