歯 子どもの病気 教えて!ドクター
乳歯はまず下の真ん中の2本から生後6~9か月ごろ生えはじめます。離れたり少しねじれたりして出てくることもありますが、あまり心配しないでください。1歳3か月ごろになってもまだ歯が生えてこないようなら、かかりつけの歯科医院で相談しましょう。続いて、上の真ん中の2本が生えてくるのが一般的で、最後に上の奥歯(第二乳臼歯)が2歳半ごろ生えてきますが、個人差もありますのであまり気にしないでよいと思います。
歯ならびやかみ合わせが悪くなるのは以下の要因があります。
① 乳歯をむし歯などで早く失い、永久歯の生える場所がなくなる。
② 出っ歯や受け口(反対咬合)、窮屈で歯が重なっている(叢生)場合などには、遺伝的な問題が要因のこともあります。
③ 歯とあごの骨の大きさのバランスが悪く、永久歯の生える場所がない。歯やあごの大きさは遺伝的要因もありますが、良くかまないことや硬いものを食べないことにより、十分あごが発達しないことも関係します。
④ おしゃぶり、指しゃぶりなどの癖、舌の前方突出癖や口呼吸、頬杖、うつ伏せ寝などの生活習慣も関係します。最近では、永久歯の歯ならびが悪くならないように、乳歯の時期から簡単な装置を利用した方がよい場合もあります。
かかりつけの歯科医院に相談し、定期的に経過をみてもらいましょう。
おしゃぶりは、泣いている赤ちゃんを鎮めるのに便利なアイテムであり、育児で大変なお母さんにはお助けグッズでもあるでしょう。「吸う」ことが自然な乳児期には、口の機能や形態に問題は生じません。でも、離乳が完了して口の働きが「吸う」ことから「かむ」ことへと移行してくると、おしゃぶりもそろそろ卒業の時期を迎えます。2歳を過ぎて奥歯のかみ合わせができた後もおしゃぶりの使用が続くと、歯ならび・かみ合わせに影響が出やすくなり、また唇の閉じ方や舌の使い方にも問題が生じやすくなります。乳歯の奥歯が生えてくる1歳半ごろからやめる準備を始めて、2歳過ぎまでにはやめていきましょう。
反対のかみ合わせは永久歯交換期に自然に治ることもありますが、遺伝的要因があると自然には治りにくいです。あごの大きさの問題なのか、歯の傾きが原因なのか4~5歳ごろになると精密な検査ができ、治療することも可能です。それ以前でも、かかりつけの歯科医院に相談し、定期的に経過をみてもらいましょう。
片方のかみ合わせだけ、反対(交叉咬合)になっていて、これにより、あごの成長が左右均等にいかなくなることもあり、早めの治療が必要な場合があります。ただ幼少期は、うつぶせで寝る、いつも同じ方向を向いて寝てあごを枕に押し付けているなどの癖で起こる場合もあり、それを改善することで治る場合もあります。かかりつけの歯科医院に相談し、定期的に経過をみてもらいましょう。
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