目 子どもの病気 教えて!ドクター
可愛いベイビー誕生おめでとうございます。情報の80%は目から得られるものです。しかし、見る力は、生まれてすぐは未熟で成長とともに発達していくものです。新米ママ・パパが気になる目の症状についてまとめてみました。
Q. 生まれてすぐから目やにが沢山、出ています結膜炎:
生まれた時から沢山の目やにが出る結膜炎にはクラミジアや淋菌感染結膜炎があります。重大な合併症があり視力に障害を残すことがあります。大量の目やにが続く時は早く眼科を受診しましょう。妊娠中に性行為感染症について検査して治療しておきましょう。
先天鼻涙管閉塞:
涙は涙点→涙嚢→鼻涙管→鼻腔と流れます。鼻腔への開口部が閉じたまま生まれてくると、流涙(なみだ)と眼脂(なみだ目)が続きます。新生児の6~20%ですが、1歳までに90%前後が自然治癒しますので、眼科で経過観察して、どうしても治らない場合のみ内視鏡的治療をするのが安全です。
乳児内斜視・恒常性外斜視:
生まれたときから目が内側や外側によっている場合は弱視になりますので、早期の手術が必要です。両眼で見る力は1歳までに完成しますので、それまでに手術することが大切です。
調節性内斜視:
視力が出てくるとともに(生後6ヵ月以降頃から)、内斜視が出てきた場合、遠視が強いことが原因のことがあります。正しい度数を検査して遠視の眼鏡を常用して治療します。眼鏡を取ったりはずしたりすると治療効果が出ません。内斜視のままにしておくと弱視になります。
偽内斜視:
乳幼児は鼻根部が低いために内斜視のようにみえることがあります。瞳からの反射が両眼とも瞳の中央にあれば斜視ではありません。
間歇性外斜視(外斜位):
ぼんやりしている時や眩しい時に、目が外によっていることがあります。弱視にはなりませんので、斜視の頻度や角度をみながら手術の適応を決めます。
眼瞼下垂:
上まぶたが瞳にかかる場合は、早期に手術をします。瞳にかかっていない場合は、成長を待って手術をする時期を決めます。定期的な視力検査が大切です。
斜視・斜頸:首の異常もしくは、斜視が原因のことがあります。
Q. どちらか片方の眼を隠すと異常に嫌がります片眼弱視:
片方の視力が悪いと、よく見える方の眼を隠すととても嫌がります。屈折検査・視力検査・眼底検査と早期の治療が大切です。
先天白内障・睫毛内反・角膜異常・緑内障・斜視などのことがあります。
Q. 黒目がとても大きい、緑内障の場合は早期の手術をしないと失明します。
Q. まつ毛がいつも黒目に当たっています睫毛内反症(さかまつげ):
3歳までは問題ありません。3歳以降で重症は手術をします。
目を細めて見たり、極端に近づいて見ようとする場合は、視力・屈折検査が必要です。
視力検査は、一般眼科では2歳半ごろから、小児眼科専門機関では、乳幼児期から測定できます。
3歳児健診では十分測定できない場合もありますが、幼稚園保育園では定期健康診断必須項目に視力検査をしなくてはならないことになっています。
年少・年中児は0.7未満、年長児は1.0未満の場合に眼科で再検査が必要です。視力検査をきっかけに様々な疾患が見つかります。弱視治療は就学後の治療開始では遅すぎます。
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