健診・かかり方 子どもの病気 教えて!ドクター
幼稚園や保育園のような集団生活を始めると、カゼや中耳炎、副鼻腔炎などいろいろな病気にかかりやすくなります。これを避けることはなかなかできません。
しかし、そのほとんどの病気は自然に治ります。元気も良く、食欲も十分にあれば、熱があっても様子を見るだけで大丈夫なことが多いのです。そのためには、お子さんの正常な状態を知っていることが重要です。
また、いくつかの重篤な病気は予防接種をすることで防ぐことができます。予防接種を受けることにより、かかりつけの小児科医を作ることができますので、いざというときには気軽に受診することができます。相談しやすい先生を見つけると良いでしょう。
また、幼稚園生(3歳以上)では、お友達と一緒に遊ぶことを通して、強いからだがつくられていきます。入園までに友達との関わりがなかった子どもは、少しずつ練習しましょう。
また、外出から帰ったときには十分な手洗い、うがいなどの習慣づけもこの時から始めてください。手洗い、うがいは病気の予防に大変重要です。
病気になったことを知るためには、また、病気が重そうであることを知るためには、自分の子どもの正常な状態を知らなければなりません。元気の程度、食欲、機嫌の良さは普段接していることでご存じだと思います。
その他に、お子さんの身長、体重、体温(できれば朝と夜の2つ)、脈拍、呼吸の状態、呼吸数などを知っていると役に立ちます。我々医師は、病気の重症度をこれらの生命徴候(バイタルサイン)から判断します。
また、お子さんがゼーゼーしやすかったり、アレルギーがある場合には、主治医と相談し、除去すべき食事、動物など、注意すべきことをまとめておいてください。また、そのようなことが起こったときにどう対処したらよいかを知っておくことも必要です。
予防接種には無料で受けることのできる定期接種と自己負担になる任意接種があります。定期接種でも決められた年齢外では自己負担になります。定期接種、任意接種ワクチンはどちらも大変重要な予防接種ですので必ず受けるようにしてください。先進国の多くはこれらの任意接種はすでに定期接種となっているところが多いのです。
乳幼児の定期接種にはDPT、BCG、MR(麻疹・風疹混合)、ポリオ、日本脳炎ワクチンがあります。任意接種には肺炎球菌、Hib、水痘、おたふくかぜ、B型肝炎、ロタウイルス、インフルエンザワクチンがあります。一部の任意接種には地方自治体によって補助金がでるものもありますので活用してください。
0歳児で入園するのであれば、麻疹単独のワクチンを自己負担で9ヵ月以降に接種することが勧められています。これは0歳児の麻疹は重症になりやすいためです。この場合には4週間以上たった1歳以降にMRを定期接種で再度接種することになります。
水痘やおたふくかぜワクチンは1歳で1回接種し、3〜4歳あるいは年長児にもう一度接種することが望ましいとされています。詳しいスケジュールは日本小児科学会の予防接種のスケジュールや、「VPDを知って、子どもを守ろう。」の会のホームページを参考にするか、かかりつけの小児科医に相談すると良いと思います。
病気にならない、あるいは病気に負けないからだをつくるには、ありきたりではありますが規則正しい生活をし、バランスのとれた食事をとり、よく運動をし、十分な睡眠をとることが必要です。3歳位になるとうがいや手洗いができるようになります。外出から帰ってきたら必ずうがいや手を洗う習慣をつけるようにしましょう。
以上のことを参考にして楽しい保育園、幼稚園生活をおくってください。
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